みんなの推し絵本!

vol.30 真珠まりこさんの推し絵本

vol.30 真珠まりこさんの推し絵本

真珠まりこさんの写真

vol.30 真珠まりこさんの推し絵本

思い出の一冊、大好きな一冊、渾身の一冊など、とっておきの“推し絵本”を紹介してもらうインタビュー「みんなの推し絵本!」。今回は、「もったいないばあさん」シリーズでおなじみの絵本作家・真珠まりこさんにご登場いただきます。

ちょっと怖いけど、目が離せない絵本

思い出の一冊として思い浮かぶのは、息子に何度も読み聞かせした『ねないこだれだ』です。息子がまだ言葉を話すか話さないかの頃、くり返し読んでいました。息子はこの絵本が大好きで、いつの間にかすっかり覚えて暗唱していたんです。『ねないこだれだ』の魅力は、怖いだけではないところ。どこか面白さもあって、目が離せない、絶妙なバランスなんだと思います。

息子はほかに『かいじゅうたちのいるところ』『すてきな三にんぐみ』も好きだったんですが、どれも夜のお話で、ちょっと怖そうだけど怖くない、魅了される絵とストーリー。なぜか目が離せない魅力、何度もくり返し読みたくなるような何か。それが何なのかよくわからないけど、感覚としてはわかるんです。自分も、読者を惹きつけてやまない「何か」のある作品をつくりたいと思っていました。

そんな思いが『もったいないばあさん』につながっているような気がしています。

「もったいないばあさん」20周年を記念して

『もったいないばあさん』をつくったのは、息子の一言がきっかけでした。4歳の頃の息子から「もったいないってどういう意味?」と聞かれたんですが、うまく答えられなくて。絵本でもっとわかりやすく伝えられたらいいなと思ってつくったのが、『もったいないばあさん』です。今年で誕生から20周年となりました。

3月に出たシリーズ最新作『もったいないばあさんのおばあちゃん』では、もったいないばあさんがなぜもったいないばあさんになったのかを描いています。

私自身、ごはん粒は決して残さないように、と親から教わって育ちました。ごはん粒には7人の神様がいる。残すとバチが当たる、とも。そして、息子にも同じように伝えてきました。私たちにとってお米は特別なものです。そこで『もったいないばあさんのおばあちゃん』ではお米づくりを取り上げて、おばあちゃんが様々なものに「ありがたや ありがたや」と手を合わせ、自然や人々に感謝する様子を描きました。

もったいないばあさんのおばあちゃんも、そのまたおばあちゃんから「もったいない」を教えてもらい…命がつながって私たちは今を生きていること、そして、一粒一粒、なぜありがたくて、なぜもったいないのか、本を読んで感じてもらえたらうれしいです。

これからも絵本を通じて、もったいないばあさんの知恵を子どもたちに伝えていけたらいいなと思います。「もったいないばあさん」シリーズには、一冊一冊それぞれの絵本に大切なメッセージをが込められているので、ぜひシリーズのほかの作品も手にとって読んでみてください。

真珠まりこさんのインタビューをもっと読みたい方はこちら

絵本で伝えたい 大切なメッセージ

ミーテ プレゼント情報

もったいないばあさんのおばあちゃん

インタビューの中でご紹介した『もったいないばあさんのおばあちゃん』に直筆サインを入れていただきました。ミーテ会員3名様に抽選でプレゼントします。

※ミーテ会員登録がまだの方は、登録後、ご応募ください。会員登録はこちら

プレゼントの応募は締め切りました。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

応募期間
9月24日(火)~10月7日(月)

プロフィール

真珠まりこさん

真珠 まりこ(しんじゅ まりこ)

兵庫県生まれ。大阪とニューヨークのデザイン学校で絵本制作を学ぶ。1998年、アメリカで出版された『A Pumpkin Story』で絵本作家デビュー(2000年に『かぼちゃものがたり』(Gakken)として日本でも出版)。主な作品に『もったいないばあさん』(講談社、第15回けんぶち絵本の里大賞、ようちえん絵本大賞を受賞)、『おべんとうバス』(ひさかたチャイルド)、『おつきさまのパンケーキ』(ほるぷ出版)などがある。

http://www.marikoshinju.com/


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