Vol.37 『そらまめくんと おまめのなかま』作者・なかやみわさんインタビュー
赤ちゃんとの絵本の時間を楽しみたい、すべての方へ。選りすぐりの赤ちゃん絵本の誕生秘話や、作家さん・編集者さんが絵本に込めた思いを伺いました。赤ちゃん絵本を楽しむヒントが詰まったインタビュー、今回は、なかやみわさんにご登場いただきます。
『そらまめくんのベッド』の出版から20年を超え、親、子、孫と、3世代で楽しんでくださるケースも増えてきました。そういった方達のためにも、赤ちゃんが初めて出会う絵本として「そらまめくん」のファーストブックがあったら、きっと喜ばれるはず…そんな思いがきっかけとなって『そらまめくんと おまめのなかま』が生まれました。
制作にあたっては、赤ちゃんの月齢に伴う発達の度合いを調べたり、赤ちゃんがどんなものに興味、関心をもつのかを考えたりと、赤ちゃんの視点に立った絵本づくりを心がけました。また、普段から多くの赤ちゃんと接している保育士さんからもご意見を伺って、擬音やことばのリズムなど、赤ちゃんが喜ぶ要素も積極的に取り入れています。
何より気を配ったのは、「そらまめくん」の世界観を壊さないこと。赤ちゃん時代を卒業して、物語に親しむ年齢になっても、そのまま「そらまめくん」シリーズに親しんでいただけたらと思っています。
『そらまめくんと おまめのなかま』は、意外にも赤ちゃんだけでなく、もう少し年齢の高い子どもにも楽しんでもらっているようです。「いろいろな種類のお豆が出てくるので食育にもいい」「豆クイズで盛り上がっている」といったお声をいただいています。赤ちゃん向けということにとらわれず、いろんな使い方で親しんでいただけたらうれしいです。
子育てに絵本の読み聞かせを取り入れると、ことばをたくさん吸収することができます。語彙力がつくと、人の話を理解するのが早くなりますし、自分の気持ちをことばにして他人に伝えることもできるようになります。それはつまり、コミュニケーション力がつくということ。これは、生きていく上でとても大切な能力だと思います。ぜひ親子で絵本を読んで、楽しみながら身につけていってほしいですね。
私の息子は物心ついた頃から電車に夢中で、絵本よりも大人向けの電車の雑誌や図鑑、道路地図を一緒に見て楽しんでいました。息子は高校生になった今でも電車が大好きで、子ども時代にぼろぼろになるまで見ていた図鑑を、たまに開いて見ています。無残にもびりびりに破かれてテープで補強した部分も、今となってはいい思い出です。
赤ちゃん時代は、本当に一瞬のうちに過ぎ去ってしまいます。何かと大変な時代ですが、赤ちゃんとの限られた時間を楽しく過ごしてくださいね。それから、子育ては人それぞれですから、他の家庭や他の子と比べたりするのは無意味です。まわりを気にしすぎず、マイペースで構えていればいいと思いますよ。
なかやみわさんの絵本『そらまめくんと おまめのなかま』に直筆サインを入れていただきました! ミーテ会員3名様に抽選でプレゼントします。
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プレゼントの応募は締め切りました。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
なかや みわ
1971年、埼玉県生まれ。女子美術短期大学造形科卒業。企業のデザイナーを経て、絵本作家に。作品に「そらまめくん」シリーズ(福音館書店・小学館)、「くれよんのくろくん」シリーズ(童心社)、「こぐまのくうぴい」シリーズ(ミキハウス)、「どんぐりむら」シリーズ(学研)、「やさいのがっこう」シリーズ(白泉社)など多数。(プロフィール写真撮影・鈴木敦)