赤ちゃん絵本を楽しもう!

Vol.38 『へんなかお』作者・大森裕子さんインタビュー

Vol.38 『へんなかお』作者・大森裕子さんインタビュー

赤ちゃんとの絵本の時間を楽しみたい、すべての方へ。選りすぐりの赤ちゃん絵本の誕生秘話や、作家さん・編集者さんが絵本に込めた思いを伺いました。赤ちゃん絵本を楽しむヒントが詰まったインタビュー、今回は大森裕子さんにご登場いただきます。

子どもの変顔を見て生まれたアイデア

うちには息子がふたりいるんですが、次男が1歳か2歳の頃、よく変顔をしていたんです。ことばも出始めていたと思うんですが、ごはんを食べて「おいしい!」と感じると、わざわざ立ち上がって変顔でアピール。保育園の先生には「おはよう!」の代わりに変顔。お布団で一緒に寝る時も、私への「大好き!」の気持ちをいつも変顔で表現してくれていました。

小さい子の変顔ってかわいくて、見ていて楽しい気持ちになるんですよね。だから、私も自然と変顔で返すようになって。次第にお互い変顔のバリエーションも増えて、どんどん盛り上がっていきました。それで、いいお顔の絵本はあるけれど、変顔の絵本もあってもいいよな、と思うようになったんです。

変顔は、人間で描くと生々しい印象になってしまうので、得意な動物の絵で描くことにしました。ウマ科の動物なら、歯茎をぐわっと見せると面白いな、とか、マレーグマの長い舌は「べ~」のところに使えるな、とか、動物の特徴を生かして描いています。意識したのは、めくった時の驚き。いいお顔だとあまり動きがないので、それほど変化は出せないと思うんですが、変顔ならではのインパクトで、めくると「わぁ!」とびっくりするような絵本を目指しました。

もともとは月刊「MOE」の付録絵本だったんですが、単行本化するにあたって、巻末にミラーをつけました。ミラーに写る自分の顔を見ながら、親子で変顔を楽しんでほしいですね。

常識にとらわれず、自由に絵本を楽しんで

『へんなかお』が刷り上がったのは2011年3月、東日本大震災の直後でした。関東でもかなりの揺れがあって、テレビをつければ原発のニュースばかり。私も不安と緊張で、知らない間にストレスを抱え込んでしまっていた時期でした。だから、見本が届いても段ボールを開けもせずに、しばらく放っておいたんです。

でもある時、リビングから子ども達が大笑いする声が聞こえてきて…何かと思って行ってみたら、息子達が勝手に段ボールを開けて、『へんなかお』を見て変顔をしながら笑いあっていたんです。それを見たら、私もふっと力が抜けて、一緒に笑うことができました。絵本の力を感じた瞬間でしたね。

続編の『へんなところ』は、並んでいる動物達の中から変なところを見つける絵本です。何度も読むうちに、どこが変なところかすぐわかるようになってしまうんですが、息子が指さそうとした瞬間にさっと絵本をずらしたりして遊んでいました。息子は正解を指さそうと必死になるんですけど、私はそれをじらすように逃げ回って、最後は追いかけっこに…(笑) 絵本をきっかけに、親子でじゃれあっていた感じですね。

赤ちゃんの頃によく読んだのは、面白い音がたくさん出てくる『がちゃがちゃ どんどん』。勝手にいろいろ変えて読んだり、最後のお決まりの「ぷ」で毎回笑ったり。絵本って工夫次第でいろんな楽しみ方ができるので、常識にとらわれずに、自由に楽しんでほしいなと思います。

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へんなおばけ

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応募期間
7月9(火)~7月22日(月)

プロフィール

大森 裕子(おおもり ひろこ)

1974年、神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。絵本制作のほか、雑誌の連載、挿絵・装画・4コママンガ・ロゴマークデザインなども手がける。主な作品に「よこしまくん」シリーズ(偕成社)、『ぼく、あめふりお』(教育画劇)、『へんなかお』『おすしのずかん』『パンのずかん』『ねこのずかん』『なにからできているでしょーか?』(いずれも白泉社)など。

公式サイト:いりたまごセバスチャン http://www.iri-seba.com/

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