毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、松岡享子さんの文、加古里子さんの絵による『とこちゃんはどこ』。1970年初版のロングセラーです。
とこちゃんは元気いっぱいの男の子。目を離すととことこと、どこかに駆け出していきます。市場、動物園、海岸、デパート…。とこちゃんの目印は、おばあちゃんにもらった赤い帽子。さあ、とこちゃんはどこにいるのかな? 探してみましょう!
『ウォーリーをさがせ!』や「どこ?」シリーズなど、絵探しの絵本は今ではたくさんありますが、その元祖とも言える人気作がこちら。親子二代で楽しんでいるという方も多いことでしょう。
最初にとこちゃんについて、しっかりと説明があります。お気に入りの赤い帽子をいつもかぶっていること。元気すぎて、すぐに駆け出してどこかへ行ってしまうこと。絵をよく見ると、青い半ズボンも目印になることがわかります。
とこちゃんがいなくなるたびに、「とこちゃんは とことこかけだして どこかへ いってしまいました」というフレーズがくり返され、絵探しタイムがスタート。見開きいっぱいに人、人、人…その中からとこちゃんを見つけ出した時の喜びと言ったら! さっさととこちゃんを見つけてしまった場合は、とこちゃんを探して右往左往しているお母さんやお父さん、おばあちゃんも探してみてください。また、とこちゃん一家と関係のない人達の様子をじっくり見てみるのも面白いですよ。
お祭りのおめんやさんには、だるまちゃんやかみなりちゃん、てんぐちゃんらしきお面も並んでいるので要チェック。ラストには、お母さんとお父さんにしっかりと手を握ってもらって、ぴょんぴょん跳ねて帰るとこちゃんの微笑ましい姿が描かれています。じっくり見て、探して、遊び尽くせる一冊です。
<ミーテ会員さんのお声>
娘がずいぶん前から気に入って見ている『とこちゃんはどこ』。お父さんやお母さんとはぐれてしまった、とこちゃんを探すお話なのですが、探す、ということがとても楽しいみたい。あたふたしているお父さんやお母さんを見つけるのも、すっかりお得意。もうどこにいるのかわかっているのに、いつも「あ、いた!」って。
私がちょっとキュンとなるのは、デパートの場面。そこへ行くことが一大イベントだった子ども時代、おしゃれして母と一緒に出かけたことを思い出したりして。そんな私に子どもが生まれて、今その子が手にしているのが、私が幼い頃に見ていた絵本…そんな景色、想像してしてもみなかったな。とってもうれしいです。(2歳8か月の女の子のママ)
子どもを虜にする絵探しの絵本。遊びながら観察力や集中力が磨けるのもうれしいポイントです。年齢に合わせて、ほどよい難易度の絵探しに挑戦してみてくださいね。
▼加古里子さんのインタビューはこちら
「子どもたちが賢く健やかに育つように」
無料会員登録後は、過去の「絵本子育て相談室」など、
様々な絵本情報が読み放題!
ぜひミーテにご登録ください♪