イチ押し絵本情報

黒猫を追いかけて、不思議な探し物の旅へ(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.259)

2019年11月7日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 黒猫を追いかけて、不思議な探し物の旅へ

今回ご紹介するのは、2003年初版の山形明美さんの絵本『どこ? つきよの ばんの さがしもの』。ページの中に散りばめられた様々な探し物を見つけていく“探し物絵本”です。

満月の夜、僕の部屋が動き出した。さあ、探し物の旅が始まるよ。猫のクロはどこ? 鉛筆は? りんごは? 探し物は他にもいっぱい。探して、見つけて、追いかけて!

見開き

ぐにゃりと曲がったタンス、宙に向けて延びていく汽車の線路、不思議な音楽を奏でる木琴…。最初の見開きが、異世界への入り口です。作者の山形明美さんは造形作家で、この絵本の絵はジオラマを制作し、それを撮影した写真で構成されています。どのページも、絵ではなく立体でつくられているからこその実在感があり、見ているとまるで自分も不思議な世界へ迷い込んだような気分にさせられます。

どの見開きにも10数個、探し物の設問があるのですが、すぐに見つかるものもあれば、いくら探してもなかなか見つからないものもあって、絶妙な難易度となっています。親子で挑戦すると、意外と子どもの方が先に見つけてしまうことも。探し物でない部分も非常に細かくつくり込まれているので、ぜひ隅々までじっくりと見て楽しみましょう。

子ども部屋から始まった不思議な旅は、ぐるぐると伸びる階段、プールみたいなキッチン、透明人間がパーティーをするダイニングなどを経て、家の外へ。がらくた屋さんの前や迷路の公園、薄暗い森などを巡って、再び子ども部屋へと戻ってきます。探し物がちょっと面倒という時は、写真と物語だけで読み進めても十分楽しめます。

精巧につくられたジオラマもさることながら、CGを使わず、様々な演出を施して撮影されたという写真も見事。「みずのキッチン」のシーンの水の泡は、なんと透明なビーズタイプの芳香剤を使っているそうですよ。

<ミーテ会員さんのお声>
探し物がいくつもあって、大人でもなかなか見つけられません。というか、だいたいは息子の方が先に見つけるのですが…(汗) ひとつの見開きだけでも全部見つけるのに結構時間がかかるので、1冊あるとたっぷり楽しめます。雨の日とか、風邪で外に出かけられない時などに重宝しています。(5歳10か月の男の子のママ)

「どこ?」シリーズは、新作『どこ? パーティーの さがしもの』が出版されたばかり。他に『どこ? ながい たびの さがしもの』『どこ? どうぶつたちと さがしもの』など全9作あります。秋の夜長に、探し物遊びを存分にお楽しみください。


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