赤ちゃん絵本を楽しもう!

Vol.46 『コップちゃん』作者・中川ひろたかさんインタビュー

Vol.46 『コップちゃん』作者・中川ひろたかさんインタビュー

赤ちゃんとの絵本の時間を楽しみたい、すべての方へ。選りすぐりの赤ちゃん絵本の誕生秘話や、作家さん・編集者さんが絵本に込めた思いを伺いました。赤ちゃん絵本を楽しむヒントが詰まったインタビュー、今回は中川ひろたかさんにご登場いただきます。

保育園での日常をそのまま生かして絵本に

僕は昔、保育士をしてたんですね。1歳児や2歳児のクラスも受けもったことがあって。赤ちゃん絵本をつくることになって、保育園で子ども達が遊ぶ姿を思い出したんですよ。机に耳をつけて、そばにあるコップを「カツカツカツ!」と机にぶつけて「すっごく大きい音が出る!」なんて言ったり、スプーンを飛行機に見立てて飛ばしたり…保育園ではそういうのが日常だったんです。『コップちゃん』、『スプーンさん』『くつしたくん』の3冊は、その頃の経験をそのまま生かしてつくりました。

『バスなのね』『ふねなのね』『おうちなのね』も、絵は同じ100%ORANGEさんだけど、対象年齢は『コップちゃん』より少し上の2、3歳。ごっこ遊びをするようになってからですね。この手の遊びも保育園でよくやっていたんです。椅子を並べて「おうちなのね」。「雨が降ったからおうちに入ろう」「あ、雨やんだね」「あ! また雨が降ってきちゃった」なんて感じで、おうちを出たり入ったり、もう延々と(笑)

いろんな形の積み木を上へ上へと積み上げていく『つみき』も、結構人気がありますよ。一番上の積み木にてんとうむしが止まって、ゆら、ゆらゆら…。てんとうむしがいい役をやってますよね。「がっしゃーん!」と崩れて「あーあ」となったら「もう1回!」。絵本も遊びも、くり返し楽しんでもらえたらいいですね。

絵本を読むことで刻まれる、大事に育てられたという記憶

『あんよ あんよ』の「おうくんといっしょ」シリーズは、孫のおうくんがモデルです。絵を描いてくれたささめやさんも、おうくんと会ったことがあったので、似せて描いてくれて。最近出た「はじめてのことば」シリーズの『はーい!』では、今2歳の孫さっくんを主人公にしました。これも、まるやまあやこさんが写真を見て似せて描いてくれたので、もうほんとにそっくり。くまやうさぎのぬいぐるみと、やりとり遊びを楽しむ絵本です。

『あっぷっぷ』『はくしゅ ぱちぱち』など、村上康成さんとも赤ちゃん絵本のシリーズをつくっています。リズミカルだし、そのまま遊びにつながるので、赤ちゃんとの時間を楽しむにはうってつけですよ。

子育てでは、親子がなるべく一緒にいる時間を多くもつことが大事だと思いますね。おもちゃやうた、絵本は、その時に親と子の間に介在する道具として活用すればいいんです。ひざの上にだっこされながら、お母さんの声で読んでもらった絵本のことは、大事に育てられた記憶として、子どもの心の奥底に刻まれると思うんですよ。そういう記憶があるかないかで、大人になってからの人生も随分違ってくるんじゃないかな。

ミーテ プレゼント情報

はーい!

中川ひろたかさんの絵本『はーい!』直筆サインを入れていただきました! ミーテ会員3名様に抽選でプレゼントします。

『はーい!』のご紹介はこちら

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プレゼントの応募は締め切りました。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

応募期間
3月17(火)~3月30日(月)

プロフィール

中川ひろたかさん

中川 ひろたか

1954年、埼玉県生まれ。上智大学法学部中退後、千早子どもの家保育園で日本初の男性保育士に。1987年、みんなのバンド「トラや帽子店」を結成。「世界中のこどもたちが」「ともだちになるために」など、子どもたちに広く親しまれる楽曲を数多く手がける。現在は新バンド『ヒネるズ』のリーダー、絵本と紙芝居の作家として活躍中。主な絵本に『さつまのおいも』をはじめとする「ピーマン村の絵本たち」シリーズ(いずれも童心社)、「だじゃれ」シリーズ(絵本館)、「こぶたのブルトン」シリーズ(アリス館)など多数。2005年、『ないた』(金の星社)で第10回日本絵本賞大賞を受賞。

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