イチ押し絵本情報

そり遊びに夢中になるかわいいトラの子(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.369)

2022年1月6日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 そり遊びに夢中になるかわいいトラの子

今回ご紹介するのは、中川李枝子さん、中川宗弥さん夫妻による絵本『とらたとおおゆき』。月刊絵本「こどものとも年少版」の一冊として1983年に刊行され、その後1993年にハードカバー化されたロングセラーです。

雪が降りました。トラの子とらたが、雪の山をおしりで滑っていると、お父さんがそりをつくってくれます。そのそりに鈴をつけて公園に出かけると、りんりんりん…という音を聞いて、友だちが続々と集まってきます。みんなは公園の山で楽しくそり遊びをしました。

見開き

雪の日に楽しそうに遊ぶ子ども達の姿が生き生きと描かれた絵本です。とらたが雪の山をおしりで滑って遊んでいるのを見て、すぐにそりをつくってくれるお父さん、すてきですね。さっそくそり遊びを始めたとらたが、勢いよく交差点に飛び出してしまうシーンはハラハラしますが、おまわりさんがやさしく注意してくれます。

しょげて家に帰ったとらたでしたが、そりに鈴をつけてもらって大喜び。その後は気持ちを新たに公園へと向かいます。みんなでぎゅうぎゅうとそりに乗って、歌いながら滑り降りるとらた達の楽しそうなこと!「ひゅー と すべって ひゅうー と とんで ぴゅん ぴゅん ぴゅん りん りん りん」「はーい しゅうてん」のところは、親子一緒に歌うように読むと盛り上がることでしょう。

ゆるやかなタッチで描かれた主人公とらたは、まるでぬいぐるみのような愛らしさ。そりで滑るのは、余白にさっと曲線をひいただけのシンプルな雪の山です。雪の白に、とらたの黄色と黒の模様がとても映えます。とらたが初めて雪と出合った時の様子は『はじめてのゆき』に描かれているので、あわせて読むのもおすすめですよ。

<ミーテ会員さんのお声>
雪が降った日に読んであげました。「雪がたくさん積もると、こんな遊びができるんだよ~」と話したら、「やってみたい!」と言い出して、窓の外を見ては「もっと積もって~!」と言っていました。(3歳2か月の男の子のママ)

とらたのシリーズは他に『とらたとトラック』『とらたとまるた』『とらたとヨット』がありましたが、いずれも現在は出版されていません。図書館などで探してみてくださいね。


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