イチ押し絵本情報

へびの頭としっぽが、感動の再会!(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.339)

2021年6月3日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 へびの頭としっぽが、感動の再会!

今回ご紹介するのは、風木一人さんの文、高畠純さんの絵による絵本『ながいながいへびのはなし』です。初版は2001年。絵本の文章作家として活動する風木一人さんのデビュー初期の作品です。

とても長いへびがいました。どのくらい長いかと言うと、頭が街にいてもしっぽは山の中。頭がお昼を食べる頃、しっぽはまだ夜の国でぐっすり。ある時、頭もしっぽも、お互いがどうしているか気になって…。

見開き

この絵本が誰のお話かというのは、タイトルを見ただけでわかります。主人公は「ながいながいへび」。問題なのはその長さです。絵本の見開きだけでは描き切れない長さなのです。

作者の風木一人さんはミーテカフェインタビューで、このお話を最初は童話として書こうとしていた、と話してくださっています。でも、へびのあまりの長さを文章だけで表現するのが難しかったため、絵本にすることを思いついたのだとか。見開きのページはすべて上下で分割されていて、上で頭の話、下でしっぽの話が描かれています。背景を見れば、頭としっぽがどのくらい離れたところにいるかが一目瞭然、というわけです。

中盤、へびの頭としっぽは、それぞれお互いのことが気になり始めます。昔のことを懐かしく思い出すと、お互いのことが心配でたまらなくなって、来た道をUターンして会いに行くのです。高畠純さんのとぼけた風合いの絵が絶妙にマッチして、お話を盛り上げます。感動の再会で締めくくられるラストをお見逃しなく!

<ミーテ会員さんのお声>
末っ子はこの“へびくん”が大好き。何度読んでも、隣でゲラゲラ笑います。頭としっぽが出会うページがお気に入り☆ この絵本に出会った当時、ページを上と下に分けて描いてあるところが画期的!と感動したのを覚えてます。(5歳6か月、8歳7か月、11歳7か月の男の子のママ)

風木さんは他にも、様々な絵本作家さんと組んで数々の絵本を生み出しています。不思議な視覚のしかけを利用した『とんでいく』もとてもユニークなので、ぜひチェックしてみてください。

▼風木一人さんのインタビューはこちら
「大好き!と思えるものを絵本の題材に」

▼高畠純さんのインタビューはこちら
「絵をじっくり見れば絵本はもっと楽しくなる」


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