毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、きむらよしおさんの『ねこガム』。2005年に月刊「こどものとも年少版」の一冊として刊行され、2009年にハードカバー化された人気作です。
男の子がガムを噛んでいますよ。クチャクチャ噛んだら、プーと膨らませます。あら、風船がどんどんどんどん大きくなって、顔かしら? 耳やヒゲのようなものが!? あ! 猫の顔になってる! 今度はその猫が…。
不思議でシュールな魅力が後をひく、インパクトたっぷりのナンセンス絵本です。テキストは「クチャクチャ」「プー」「スー」などの短い擬音語のみ。でも迫力のある絵を見れば、そこでどんなことが起こっているかがわかります。初めて読み聞かせしてもらった子は、奇妙奇天烈な展開にびっくりすることでしょう。大人だってびっくりです!
作者のきむらよしおさんはインタビューで、この絵本があっという間にできあがったことを話しています。「たぶん、ガムを何とかしようという思いがあった」とのことですが、「どうやってできたんやったか、自分でもよく覚えてない」くらいに「むちゃくちゃ楽にできた」のだそう。きむらさんはいつも“新しさ”“驚き”“不思議さ”をキーワードに絵本をつくっているそうですが、この絵本にもその3つがぎゅっと詰まっていることがわかります。
読み聞かせの際は、実際に風船ガムを膨らませているぐらいのつもりで、十分に間をとってからページをめくるといいでしょう。思いも寄らない展開が始まる中盤、お子さんがどんな反応をするかお見逃しなく。1、2歳から小学生まで、幅広く楽しめる一冊です。
<ミーテ会員さんのお声>
文が短いので、いいかな~と思って読んでみました。最高のヒットです。ちょっと読み進めるだけで、ケラケラ笑う息子。絵本でこんなに笑っている息子を見るのは初めてだったため、かなりびっくりしました。この面白さがわかるのか…はたまた、私の読み方に笑っているのか…?(1歳4か月の男の子のママ)
斬新なアイデアでユニークな絵本を生み出すきむらよしおさん。『はしれはしれ』も、『ねこガム』同様にすぐにできあがったのだそうです。疾走感とかけひきが見どころの絵本。あわせてお楽しみください。
▼きむらよしおさんのインタビューはこちら
「絵本づくりのキーワードは新しさ、驚き、不思議さ」
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