イチ押し絵本情報

宝物は大きくて立派なふわふわベッド(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.67)

2016年2月11日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 宝物は大きくて立派なふわふわベッド

今回ご紹介するのは、なかやみわさんのデビュー作『そらまめくんのベッド』。1997年に月刊「こどものとも」の1冊として刊行され、1999年に「こどものとも傑作集」として市販本化された、125万部突破の人気絵本です。

そらまめくんの宝物は、ふわふわのやわらかいベッド。だから、お友だちのえだまめくんやグリーンピースのきょうだいが「そのベッドで眠ってみたい」と言っても、絶対に貸してあげません。ところがある日、その大切なベッドがなくなってしまって…。

見開き

頭に黒いすじがある、ぷっくり下ぶくれのそらまめくんが、なんともキュート。それもそのはず、作者のなかやみわさんはもともと、キャラクター商品を扱う企業でデザイナーとしてお仕事をされていたのです。そらまめくんの原型も、その当時生まれたとか。さやをベッドにするというアイデアは、実際にさやをむいた時の「こんなふわふわしたさやに収まっているとは、なんて贅沢な豆なんだろう」という驚きがきっかけだったと、インタビューで語ってくださっています。

自分の一番大事なものは友だちに貸したくない、というのは、読み手である子ども達も大いに共感するところ。ベッドを見つけた時も、事情を察して「少しだけ貸してあげようかな」と思ったり、「でも、ぼくの宝物だからな…」と迷ったり…。キャラクターのかわいさもさることながら、主人公のそらまめくんが、そんな風に子どもらしい子どもとして描かれていることも、この作品の人気の理由だと言えるでしょう。

<ミーテ会員さんのお声>
そらまめくんのベッド、ふわふわで気持ちよさそう~。お友だちのやさしさに触れて、そらまめくんもお友だちにやさしくなれたね。絵がかわいくて、えだまめくんやグリーンピースくんなど、お友だちもみんな豆。枝豆が苦手で、いつもべーって出していた娘が、急に食べられるようになったのは、この絵本のおかげかも?(2歳6か月の女の子のママ)

昨年には、9年ぶりにシリーズ最新作『そらまめくんのあたらしいベッド』が出版されました。そらまめくんと仲間達の楽しいお話、ぜひシリーズでお楽しみくださいね。

▼なかやみわさんのインタビューはこちら
「絵本は遊び心が満載 子どものペースで楽しんで」


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