絵本や読み聞かせにまつわる皆さんからのご質問に、ミーテ編集部の現役子育てママライターが週替わりでお答えします!
☆スージー(元・子供服メーカー勤務)
乗り物大好き、子鉄くんのママ。思い出の絵本は『がたごとがたごと』と『いろいろバス』。
☆アッコ(元・情報紙編集部勤務)
外遊び命、元気印の男の子のママ。ファーストブックは『くっついた』と『やさいさん』。
ミーテ会員の皆さんからの相談が多いテーマについて、絵本作家さんのインタビューから抜粋してお答えします。今回のテーマは、「図鑑ばっかり読みたがります…」。『カブトくん』や「むしのもり」シリーズなどでおなじみの絵本作家タダサトシさんのインタビューをのぞいてみましょう。
絵本を読み聞かせたいと思っても、子どもは図鑑ばっかり読みたがって。このままでいいのかしら?そんな悩みを抱えたママ・パパ、少なくないようです。
「本はですね、全然好きじゃなかった(笑)」と打ち明けてくださったのは、絵本作家のタダサトシさん。子どもの頃は父で絵本作家の多田ヒロシさんから読み聞かせをしてもらい、自宅には本や絵本がたくさんあるという恵まれた環境だったそう。様々な本に囲まれていたにも関わらず、タダさんが読んだのは図鑑や虫の本ばかり。そして虫の絵を描くことに熱中し、虫の図鑑を自分でつくるほどに。そんな子どもの「好き」をお父様は面白がり、「虫の絵は僕よりもうまい」と尊重してくれたそうです。長じて絵本好きどころか絵本を作る側になられたのですから、どうやら図鑑に熱中するのもよさそうです。
でもこんな風に大らかに構えて子育てするのは、少なくとも私にはハードルが高いかも。タダさんのインタビューをじっくり読むと、「図鑑大好きっ子」の絵本子育てへのヒントが隠されていました。「長(新太)さんのは字が少ないので読んでました」「小動物が楽しく遊んでいるのを描いているのは、かこさとしさんの本くらいしかなくて。それは読んでいました」という部分。
好きなことが書かれていれば図鑑以外の絵本も手に取ること、また身近に絵本が置いてあれば、その中から子ども自身が気に入る絵本を見つけられるということ。「図鑑しか読まない…」とあきらめてしまわず、子どもが興味のある題材の物語絵本や、様々なタイプの絵本を、まずは図書館でたくさん借りてみてはいかがでしょうか?
おすすめの一冊は、『カブトくん』。虫と一緒になって遊べるという虫好きの夢をかなえた一冊です。『むしのもり』などのシリーズも、虫を捕まえるコツなどが載っていて、虫図鑑好きの子も喜んで読みたがるはず。
他に、恐竜図鑑好きなら、黒川みつひろさんの『恐竜トリケラトプスとウミガメのしま』のシリーズや、電車好きなら『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』や『DX版 新幹線のたび』など、子どもの「好き」に合わせて図鑑以外の絵本にも興味の幅を広げてみては。
また図鑑でも、今森光彦さんの撮りおろし写真が美しく、直接子どもに語り掛けているような文章も魅力の『日本の昆虫』や、鈴木まもるさんの驚きのコレクションから生まれた『鳥の巣いろいろ』など、子どもの知的好奇心をくすぐると同時に、読み応えのある絵本もたくさんあります。図鑑好きをプラスにとらえて、子どもの「好き」から広がる世界を楽しんでくださいね。
▼タダサトシさんのインタビューはこちら
「自分が一番大事なものを
見せてあげるように」
(回答:ミーテ編集部・アッコ)
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