スペシャルインタビュー

本信公久さんに聞きました! 第4話<全4話>

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今回ご登場いただくのは、「くもんのはじめてのえほん」シリーズの『なにいろ?』や「とびだす・ひろがる! えほん」シリーズなどでおなじみの絵本作家・本信公久さんです。ファーストブックとして、お出かけのお供として、お世話になった方も多いのでは? 貴重な制作エピソードなどをたっぷりご紹介。4週連続でお届けします。

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本信公久

本信 公久(もとのぶ きみひさ)

福島県出身。武蔵野美術短期大学卒業。デビュー作『シマウマだけどウサギ』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。主な著作に「くもんのはじめてのえほん」シリーズ(以上くもん出版)、「とびだす・ひろがる!えほん」シリーズ(偕成社)など多数。日本児童美術家連盟会員。
本信公久ホームページ http://motonobu.tumblr.com/

「とびだす・ひろがる! えほん」シリーズの続編、準備中

いろいろあってね

▲14の色から連想されるものの絵をコラージュした見るだけでも楽しい絵本。『いろいろあってね』(作:内田麟太郎、本体1200円+税、くもん出版)

今度「とびだす・ひろがる! えほん」シリーズの『たべものえほん2』が出ます。シリーズで6冊目ですね。前作の『たべものえほん』の食べ物は外食ですが、今度はカレーライスのように自宅の食べ物になっています。これは作の古川正和さんがポップデザイナーで、飛び出す仕組みを考えるんです。それに僕が絵を描いています。最初の『のりものえほん』をつくった時、最初は乗り物だけの絵を指定されたのですが、動物を入れた方がいいんじゃないかと提案して、今でもその形で続いています。

同じように文を別の方に書いていただいた本では、『いろいろあってね』がちょっと面白くてね。色をテーマにした本をつくる、という企画だけ最初にあったんです。それで僕、作の内田麟太郎さんに「絵を先に描きますんで、文章いいですか?」って言ったら、「そんな経験、絵本で初めて。初めてのことだからやってみたい」って言うんです。それで色のイメージでどんどん僕が絵を描いて、そこに内田さんが文章を書いたんです。タイトルも、後で内田さんがつけました。

絵を描いたら終わりですから、すごくやりやすかったですよ、僕は(笑) 言葉と絵ががっちり合っているわけじゃないところが面白いと言われることもあります。つくっている僕自身も面白い本でしたね。

絵に正しい描き方なんてない

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スペシャルインタビューはまだまだ続きます。

以前住んでいた所の自治体に頼まれて、お母さん方に絵の描き方や絵本のつくり方を教えたことがあります。絵が得意でないという人には、その辺で葉っぱ拾ってきて貼ってもいいんですよ、画材も水彩でも色鉛筆でもボールペンでも何でもいいです、いろんなものを試してみたら合うものが見つかるはず、という教え方をしました。絵に正しい描き方はない、というのが私の持論なんです。

息子は絵がとても好きだったんですよ。でも途中から描かなくなってしまった。小学校3、4年の頃に父母参観に行って理由がわかったんです。教室の後ろに絵が貼ってあって、それがみんな同じような絵なんですよ。クレヨンの黒で線を描いて、色を塗っていた。先生が、そうしろ、下書きなんて絶対しちゃダメって言ったらしいんです。うちの息子は、下書きを描いて、消しゴムで消して、何回も描き直してから色を塗っていたんです。そういうのはダメで、直接クレヨンで描けって言われて嫌になっちゃったみたいでね。

絵本についても、僕は極端なことを言えば、文字があって絵があれば全部絵本だって思ってるんです。物語に絵が付いているというのだけではなくて、漫画だって、詩集だって。僕が一番好きな「絵本」は、図鑑です。アトリエにもたくさん置いてあります。乗り物、魚、動物、植物、昆虫…。見ているだけで楽しいですよね。読み聞かせにしても、どう読んでほしいといったことは、まったく思っていません。読んでいただくだけで、ありがたいことだと思っています。

スペシャルインタビューはまだまだ続きます。

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