今回は、NHK Eテレ「シャキーン!」の進行役・ジュモクさんの声優や、「ピタゴラスイッチ」のコーナー「10本アニメ」のナレーションなどでおなじみのラーメンズ・片桐仁さんがご登場。俳優、コメディアンに加え、造形作家としても注目が集まる片桐さんは、私生活ではふたりの息子さんのパパ。子ども時代の思い出や子育て、家族で大好きだという絵本のことなど、ユーモアを交えてお話しいただきました。4週連続でお届けします。
1973年、埼玉県生まれ。多摩美術大卒業。コメディアン、俳優、造形作家。お笑いコンビ「ラーメンズ」として活動するほか、NHK Eテレ「シャキーン!」にレギュラー出演するほか、「大人のピタゴラスイッチ」でもMCをつとめる。現在は、エレ片コントライブ「コントの人9」を全国各地で上演中で、4月からは舞台『ベター・ハーフ』に出演。2児の父。
▲びっくりパーティーに招待された、ネッドくん。様々なことが降りかかってきて、無事たどり着けるかな?『よかったねネッドくん』(作・絵:レミー・チャーリップ、訳:八木田宜子、偕成社)
読み聞かせは、夫婦で分担してます。ただ仕事柄子どもが寝る時間にいないことが多いので、基本は嫁さんです。太朗に初めて読み聞かせたのは、お風呂の絵本ですね。出産祝いにいただいたものなんですが、字がないので首がすわった頃から見せていました。絵本は子どもの頃から好きだったので、「まだ早い」といった抵抗は特に感じませんでした。見てたのか見てなかったのかって感じでしたが(笑) そのおかげかはわかりませんけれど、今でも本が好きで、「マジック・ツリーハウス」(KADOKAWA/メディアファクトリー)や「かいけつゾロリ」(ポプラ社)を一生懸命読んでますね。
僕、読み聞かせがへたくそなんです。嫁さんにすごいダメ出しされるんですよ。早口だし滑舌が悪いからゆっくり読んであげなくちゃいけない、理解の先に行っちゃうから「待って」って言われるんだとか。「愛情が足りない」とまで言われますから!(笑) 僕が眠くなっちゃうってのが一番あるし、間違えますしね!(笑) それがきっかけで、キャラクターを変更して読み聞かせるのが流行りましたね。「この後どうなると思う?」「どうなったらいいと思う?」って話をつくるの。でもやっぱり嫁さんの方が圧倒的にうまいですよ。
読み聞かせてよかったと思ったのは、絵本を開く時のワクワクした顔とか、ストーリーが伝わって子どもの中で経験として花開くものがあると感じた時ですね。読み聞かせることによって、絵本の物語が目と耳から伝わっていくので、やっぱり読み聞かせはしてあげてよかったと思いますね。
ミーテでは、スペシャルインタビューの他にも、子育てに絵本を取り入れている先輩ママ・パパのお声もたくさんご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
片桐仁さんのインタビューはまだまだ続きます。
子育ては、保育園へ連れて行ったり風呂に入れたり、いる時はできることはやっています。それと上の子の時は、ずいぶん叱ってましたね。やっぱり親がこういう仕事していると、しっかり育てないとなという思いがありました。ただ2人目になると、驚くほど思った通りにいかない(笑) 当然人に迷惑をかけるようなことは叱りますけれど、だいぶ細かいことを気にしなくなりました。哺乳瓶も全部消毒してたのが、さっと流すだけになったとか。「それでも育つ」みたいなね(笑)
子どもが生まれるまでは、本当に不安しかなかったんです。夫婦で子どもの事を話す前に授かったので、親は喜んだんですけれど、俺も子ども好きというわけではなかったし、嫁さんも不安で。ただ生まれたら好きになりました。親にならなきゃいけないんだなと思いましたし、親への感謝の気持ちも湧いてきました。
下の子は寝つきがすごい悪くてね。朝の3時、4時までひとりで泣きながら真っ暗な部屋うろうろしてるなんてことがあったんです。あれは本当に、しんどかった。でも、そういうの「楽しい」と思うんですよ。子育ては、もちろん責任がありますけれど、楽しんでやるに越したことはないと思ってます。父親を「プレイ」していると思うと、全部が面白くなりますよね。上の子が年少の時、運動会のかけっこでフライングしてビリになるという奇跡が起きたり、僕は好き嫌いがあるのにバナナ以外全部食べられたり。できた、できないがあって、子どもって面白いですよね。
片桐仁さんのインタビューはまだまだ続きます。