イチ押し絵本情報

散歩するワクワク感を分かち合う絵本(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.342)

2021年6月24日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 散歩するワクワク感を分かち合う絵本

今回ご紹介する絵本は、ひろかわさえこさんの『いちにのさんぽ』。1999年に出版されたロングセラーです。

いちに いちに いちにのさんぽ。さんぽ ぽくぽく いいきもち。散歩に出かけた女の子が、アリさんに出会って、こんにちは! 散歩の途中でいろいろな動物達と出会います。

見開き

この絵本の第1の魅力は、「いちに いちに いちにのさんぽ。さんぽ ぽくぽく いいきもち」という明快でリズミカルなことばのくり返しです。実際に歩く際に左右の足を交互に踏み出すような単純で力強いリズムに、歩き始めの小さい子どもも、ことばに合わせて思わず体を動かし、歩きたくなることでしょう。

使われていることば自体も、子ども達が日常でふれるやさしいことばばかりです。少し年齢が上の子ならば、すぐに覚えて、読み聞かせをする大人と一緒に言う子も少なくないはず。ことばのリズムに乗って子どもが体を動かす、一緒に歩く、ことばを言いたくなる。子どもが主体となって楽しむことに、主眼が置かれた絵本なのです。

ふたつ目の魅力は、ストーリー。くり返しは単純ですが、盛り上がるしかけが二重に施されています。まずは、散歩の途中で友だちに出会い、一緒に散歩をする仲間が増えていくこと。もうひとつは、出会う友だちがどんどん大きくなること。最初の友だちはアリで、主人公とアリを一画面に入れるために、主人公の頭が見切れるほど。それが、犬→熊と大きくなっていくにつれ、画面がズームアウト。大きさが強調されていくのです。どんどん増える。どんどん大きくなる。このふたつのしかけで、子ども達の期待がページをめくるごとに高まるのです。

歩き始めの子どもにとって、「散歩する」ということは、自分の世界を広げてくれる楽しくてならない行動でしょう。その楽しさ、ワクワク感を一緒に分かち合い、より高めてくれるような絵本なのです。

<ミーテ会員さんのお声>
息子が最近歩くようになったので、図書館で『いちにのさんぽ』を借りてきた。お友だちが遊びに来た時に、ふたりに読んであげたら、向こうから歩いてきた! 一緒に「こんにちは」で遊んで楽しい時間♪(0歳10か月の男の子のママ)

シリーズ作品の『あめぽったん』はこの時期にぴったりの作品。また、ひろかわさえこさんの作品はほかに、『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』をロングセラー&名作ピックアップでご紹介しています。あわせてどうぞ。

▼ひろかわさえこさんのインタビューはこちら
「絵本の読み聞かせは子どもの安心につながる」
赤ちゃん絵本を楽しもう! 『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』に込めた思い


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