毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、たかどのほうこさんの文、太田大八さんの絵による幼年童話『みどりいろのたね』。1988年初版のロングセラーです。
まあちゃん達のクラスで、畑に種をまくことになりました。土を耕して、先生からもらったエンドウ豆の種を埋めるのですが、まあちゃんはうっかり、メロンあめも一緒に埋めてしまいます。土の中では、豆とメロンあめが大げんか! さて、豆は無事に育つのでしょうか?
1センチほどの厚みで、全96ページ。栞用の紐もついていて、絵本というより童話、読み物といった風情が漂うので、「これはうちの子にはまだ早いのでは…?」と躊躇される方もいるかもしれません。でも、ご安心あれ。文章は思いのほか短く、次が気になる内容なので、96ページという長さも気になりません。栞紐なんて使わずに読み終えてしまうのではないでしょうか。
ぐっと面白くなってくるのは、土の中の豆とメロンあめが会話を始めるあたり。「へんなやつ」とにらみ合っていた豆とメロンあめが歩み寄っていくシーンに、子どもたちはケタケタと笑うことでしょう。
豆とメロンあめを表情豊かに描いたのは、作品ごとに様々なタッチを使い分けた太田大八さん。豆もメロンあめもとても生き生きと、コミカルに描かれていて、物語を大いに盛り立てています。
メロンあめをなめた豆の顛末もユーモラス。長いお話を読み終えた達成感も味わえるので、絵本から童話への移行期にぴったりの一冊です。
<ミーテ会員さんのお声>
メロンあめが次々と豆達になめられるところがお気に入り。「おいしい!」とか「あまい!」というところが好きみたいで、自分もごはんの時に「あまい!」と元気よく言います。(2歳2か月の女の子のママ)
作者は『まあちゃんのながいかみ』でおなじみの、たかどのほうこさん。『みどりいろのたね』より少し文章が長くなりますが、『へんてこもりにいこうよ』をはじめとする「へんてこもりのはなし」シリーズもおすすめ。本の面白さが味わえますよ。
▼太田大八さんのインタビューはこちら
「いい絵本で感動することこそ、子どもを育てる最良の薬」
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