毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、コマヤスカンさんの『新幹線のたび~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~』です。初版は2011年ですが、2014年に新車両や情報を加筆修正し、特大日本地図を付けたデラックス版が刊行されています。
朝、雪の青森を出発して、おじいちゃんおばあちゃんの住む鹿児島へ…はるかちゃんとお父さんは、新幹線を乗り継いで日本縦断の旅に出かけます。東京駅で「はやぶさ」から「のぞみ」に乗り換え、富士山を間近に眺めて感激。新大阪で「さくら」に乗り換えると、日が傾いていく瀬戸内沿いを走り抜け、やがて桜がほころびはじめた夕暮れの鹿児島に到着。沿線の地図と新幹線の車内の様子を同時に見ることができる一冊です。
一般的な地図は、地形や街並みを真上から見た形で描かれていますが、この絵本の地図は空を飛ぶ鳥が地上を見下ろしたように、斜めに見下ろした形で描かれています。こういった地図を「鳥瞰図(ちょうかんず)」「俯瞰図」「パノラママップ」などと呼びますが、この絵本はまさにその空飛ぶ鳥の視点で細やかに描かれた地図が大きな見どころとなっています。
見開きの上から3/4に沿線の鳥瞰図、下1/4に車内の様子が描かれていて、まるで一緒に新幹線の旅をしているかのような気分を味わえます。各地の名所もたくさん描き込まれているので、じっくりと見て楽しみましょう。松島には松尾芭蕉、金時山には金太郎など、各地のゆかりの人物なども小さく登場。巻末に、絵本の中に出てくる車両や名所、人物などがピックアップされているので、探し絵的な楽しみ方もできます。
2010年の東北新幹線八戸駅-新青森駅間開業、2011年の九州新幹線全線開業を記念してつくられたという絵本。2014年に新幹線開業50周年を記念して出版されたデラックス版には、2015年3月開業の北陸新幹線も描かれています。付録のパノラマ日本地図はA2判で見応えたっぷり。日本の国土の美しさを再認識することができます。
<ミーテ会員さんのお声>
電車好きの息子にリアルな写真の電車図鑑を買ってやって、今でもそれはずっと見ているのですが、絵本が見せたいなあと思って買いました。電車だけじゃなくて地図になっているので、旅行に行く前や行った後にも見て一緒に楽しめます。子どもはこういう細かい絵が好きみたいで、地図の中のいろんなもの見つけて喜んでくれています。(2歳7か月の男の子のママ)
北陸新幹線の長野-金沢間開業と北海道新幹線開業を記念して、2016年にはシリーズ第2弾『新幹線のたび ~金沢から新函館北斗、札幌へ~』が出版されています。日本海側から描かれた鳥瞰図が楽しめますよ。
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