イチ押し絵本情報

動物のお母さんは子どもをどうやって運ぶのか(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.323)

2021年2月11日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 動物のお母さんは子どもをどうやって運ぶのか

今回ご紹介する絵本は、小森厚さんの文に薮内正幸さんが絵をつけた『どうぶつのおかあさん』。1977年に「年少版・こどものとも」の一冊として発行され、その後1981年にハードカバー化されたロングセラーです。

猫のお母さんやライオンのお母さんは、子どもをくわえて運びます。コアラのお母さんは子どもをおぶって運びます。いろいろな動物のお母さん達は、どうやって子どもを運んでゆくのでしょうか。

見開き

上野動物園や多摩動物公園の元飼育課長の小森厚さんの文章に、動物画家として数多くの絵本や図鑑を手がけた薮内正幸さんの絵。動物の絵本として、間違いのない一冊です。猫、ライオン、サル、チンパンジー、コアラなど、子ども達にもなじみのある動物が次々と登場し、母が子を連れ歩く様子を見開きごとで紹介します。シンプルな内容なので、1、2歳の子どもも楽しめるでしょう。

犬や猫のつぶらな瞳、コアラやナマケモノの毛並み、ライオンの筋肉、ゾウの肌の質感、走るシマウマの躍動感。薮内さんの絵には一切の妥協がありません。デフォルメされたかわいらしい動物の絵もいいですが、こういった本物を感じさせる絵も折に触れて子どもに見せてあげたいものです。

作者の小森厚さんは、「年少版・こどものとも」の折り込み付録「絵本のたのしみ」で、動物のお母さんの様々な運び方を詳しく解説した上で、「赤ん坊の運び方も、それぞれ、その動物の体と暮しに、にあった方法があるのです」と書かれています。 動物の親子の仲睦まじい様子をじっくり楽しんだ後は、お子さんをだっこしたりおんぶしたりして、「人間はこうだね」と確認してみたり、動物園に行って本物の動物の親子を観察してみたりするのもいいですね。

<ミーテ会員さんのお声>
今日の寝かしつけ絵本は『どうぶつのおかあさん』。絵本だけどリアルに、でも愛らしく動物が描かれているので、私も好きな絵本です。娘が一番好きなのはハリネズミのページ。パパがハリネズミの絵を触って「痛い痛い」と言いながら読んでくれたことがあって、それを覚えているのか、ハリネズミにやたらとタッチします。最後は「お母さんと一緒にねんねしようか」と誘いかけてベッドへ。今のところ寝かしつけの読み聞かせが順調なのでうれしいです。(1歳6か月の女の子のママ)

この絵本は昨年、『ANIMAL MOTHERS』というタイトルで英語版も出版されました。また、続編に『どうぶつのこどもたち』もあるので、あわせて楽しんでみてください。


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