イチ押し絵本情報

「いいこってどんなこ?」子どもからの難問の答えは…(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.308)

2020年10月22日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 「いいこってどんなこ?」子どもからの難問の答えは…

今回ご紹介する絵本は、米国の絵本作家ジーン・モデシットさんと、夫で風景画家のロビン・スポワートさんによる『いいこってどんなこ?』。1992年に米国で出版され、日本では1994年、もきかずこさんの訳で紹介されたロングセラーです。

いい子ってどんな子のこと? 疑問に思ったウサギのバニーは、お母さんに尋ねます。いい子は、絶対に泣かない子? 何にも怖がらない強い子? お母さんはなんと答えるでしょうか。

「いいこってどんなこ?」 子どもから向けられたら、ドキッとする質問でしょう。答えがあるようでない、ないようである。何と言ったら子どもの質問に答えたことになるのか。そもそも何気なく聞いたのか、不安や悩みがあるのか、大人を悩ませる質問です。

難問に直面したバニー坊やのお母さんはどうしたかというと、あわてず騒がず、まずはじっと子どもの言うことに耳を傾けます。そして、「絶対泣かない子?」「強い子?」「おこりんぼじゃない子?」…という矢継ぎ早の質問に、ひとつひとつ丁寧に答えていきます。

親が子どもに対して感じている愛情を、上手にことばにして伝えるバニー坊やのお母さん。どんなことをしようと、子どもを丸ごと受け止める姿に、日頃の自らの態度を思い、ハッとする親も少なくないことでしょう。

ここで読者の心にじわじわと染み込んでくるのが、パステル調のやわらかくあたたかみのある絵。ウサギの母子は、常に目を合わせ、手をつなぎ、心を通い合わせています。最後に、バニー坊やが「お母さんはぼくがどんな子だったら一番うれしい?」という大事な質問をした時には、お母さんは目線を子どもの目の高さと合わせ、ひざに乗せてから「今のバニーが大好き」と伝えるのです。目にはうっすら光るものすらあるようです。

愛情をはっきりとことばで表すことの大切さを伝えるお話ですが、ウサギの母子のボディランゲージは、ことば以上に、互いの愛情を伝えて余りあります。ここにこそ、この絵本が多くの親子に愛され続けてきた理由があるのではないでしょうか。

<ミーテ会員さんのお声>
いつも怒ってばかりでとてもそんな余裕はないけど、お母さんの本当の気持ちを気付かせてくれる、お母さんのための絵本だと思いました。娘も、この本を通して、お母さんの気持ち、わかってくれたかな? お母さんは、今のあなたが大好きよ!(2歳6か月の女の子のママ)

モデシットさんとスポワートさん夫婦の共作で他に、日本語に翻訳されているのは『はじめてのやさいスープ』。こちらも主人公がウサギのあたたかいお話。図書館などで探してみてくださいね。


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