毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、鈴木まもるさんと竹下文子さん夫妻による『せんろはつづく』。2003年に出版された人気シリーズの第1作です。
線路は続く、どんどん続く。「山があった どうする?」「川があった どうする?」「大きな池があった どうする?」。トンネルほったり鉄橋かけたり。まだまだ線路は続きます。
広々とした野原で、色とりどりの服を着た6人の子どもが、せっせと木の板や鉄の棒を運んでいます。一体これは何? 線路です! 子ども達は、実際に工事に使う道具や工事車両を駆使して、線路をどんどんつないでいきます。
そこに問題発生。山が、川が、道路が…線路の行き先を遮ります。カラフルな子ども達は、解決方法を思いつくや、本物の工事道具を使ってどんどん進んでいきます。
さらにこのお話では、本物の道具を使って本物の線路を、子どもの力だけで敷いていきます。子ども達がおもちゃの線路で遊ぶ際に想像していることが、目の前でお話になっている…夢中にならないはずがありません。
鈴木まもるさんは、ミーテカフェインタビューでこの絵本の誕生秘話を明かしています。「『せんろはつづく』をつくるきっかけになったのは、僕がつくろうとしていた伊豆急の絵本なんです」。その制作に行き詰っていた時、奥さんの竹下文子さんが「小さい子ども達がどんどん線路をつないでいって、『トンネルだ!』『鉄橋だ!』って言えばトンネルや鉄橋ができちゃうようなお話」をつくったのが始まりだそう。夫婦の共同作業で生まれた作品と言えるでしょう。
絵本の見返しには、線路の全体図が描かれています。線路づくりを興味津々でのぞきこんでいた動物達も描かれていて楽しそう! いろいろ想像できて、絵本を読み終わった後まで楽しい一冊です。
<ミーテ会員さんのお声>
おもちゃの線路をつなげるのが大好きな息子。昨日読んだ『せんろはつづく』も線路をつくっていく本。山があったらトンネルつくり、川があったら鉄橋つくり、池があったら回り道。息子はこの回り道が理解できない。「橋つくってもいいのになぁ」という。確かに池の上通った方が近道かも。でも池にはアヒルの親子がいるから? 絵本そっちのけでこのアヒル達のお話で盛り上がった。楽しかった!(4歳1か月の男の子のママ)
続編に『せんろはつづくまだつづく』、『せんろはつづく どこまでつづく』があります。きっかけになった伊豆急の絵本は、『ぼくの町に電車がきた』。こちらも合わせて読むと、世界がさらに広がりますよ。
▼鈴木まもるさん・竹下文子さんのインタビューはこちら
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