毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、フランスの絵本作家ジャック・デュケノワさんの『おばけパーティ』です。原書は1994年初版で、95年にはペアレンツ・チョイス賞を受賞。日本語版は大澤晶さんの翻訳で95年に出版されました。
おばけのアンリが、友だちみんなを晩さん会に招待しました。色とりどりの特製カクテルに、カボチャのスープ、サーモン。ごちそうが出るたび、おばけ達の様子が変わって…!? 不思議なおばけ達の楽しいパーティに、ワクワク!
物語は前見返し(表紙のすぐ裏)からすでに始まっています。月明かりの下、おばけ達がアンリの待つ古いお城へと向かう様子が描かれているのです。「おばけ」と言っても怖がる必要はありません。この絵本に登場するおばけ達はみんなニコニコいい笑顔で、とても楽しそうなのですから。
みんなが席についても、アンリはまだキッチンで大忙し。パーティのメニューは一斉にテーブルに出されるのではなく、コース料理のように一品一品、アンリがキッチンから運んできます。おばけなので、台所からは壁をすり抜けて登場するのですが、おぼんは壁をすり抜けられないので工夫が必要です。
最初に出てきたのはカクテル。緑のカクテルを飲んだおばけは体が緑に、ピンクのカクテルを飲んだおばけはピンクに変わります。変わるのは体の色だけではありません。サラダやチーズを食べた時には、体の質感まで変わっています。
極めつけは今夜の特別メニュー! 見た目はかなりユニークですが、ほっぺがとろけるほどおいしい料理なのだとか。食べた後おばけ達がどうなるかは、ぜひ絵本を手に取ってお確かめください。後片付けの様子や食後のドリンクタイムもとっても愉快ですよ。ストーリーは後見返しまで続いているので、最後まで余韻を楽しんで。
<ミーテ会員さんのお声>
「フランスのおばけ」と勝手に私が呼んでいるシリーズ。子どもって本当におばけが好き。でも、このおばけはとてもかわいくて私も好き。白いシーツを被っただけという単純なおばけなのだけれど、そこがまた愛らしい。この絵本のおばけは壁を通り抜けることができるのだけれど、息子はそれを知ってびっくりしていた。体の色が変わるのにも大笑いしていた。(3歳11か月の男の子のママ)
『おばけの地下室たんけん』や『おばけ まほうにかかる』などの続編が「なかよしおばけ」シリーズとして刊行されています。2作目の『おばけ、ネス湖へいく』には、アンリ以外のおばけの名前も出てくるので、チェックしてみてくださいね。
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