毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、上野紀子さんの『ぞうのボタン』。1973年に『Elephant Buttons』としてアメリカで出版された後、1975年に日本でも出版されたロングセラーです。
ぞうのおなかに、ボタンが4つ。開けてみると、中から馬が出てきます。馬のおなかにもボタンがあって、今度は中からライオンが登場。ライオンのおなかにもボタンがあって…。中から出てくる動物はどんどん小さくなっていきますが、最後にねずみから出てきたのは…!? 意外な展開で楽しませてくれる、文字のない絵本です。
作者は上野紀子さん。奥付に名前はありませんが、絵本の冒頭には「原案・なかえよしを」と書かれています。この絵本は、『ねずみくんのチョッキ』をはじめとする「ねずみくんの絵本」シリーズの作者のおふたりのデビュー作なのです。制作エピソードやアメリカでの絵本作家デビューの経緯については、インタビューで語ってくださっているので、ぜひご覧ください。
絵はモノクロで、文字も背景もありません。左ページはずっと真っ白で、右ページだけで展開していきます。極限まで削ぎ落してつくられたシンプルな絵本です。文字で語らない分、絵がとてもわかりやすく描かれているのが特徴。ボタンをはずして中から次々と違う動物が出てくる様子に、子どもは驚いたり笑ったりと、いい反応を示してくれることでしょう。ラストには衝撃(!?)の展開が待っています。
文章がないので読み方は自由ですが、「ぞうさんだね」「あれ、おなかについてるのは何かな?」「ボタンだね」などと、親子で対話しながら読むと盛り上がります。
<ミーテ会員さんのお声>
文字のない絵本ですが、非常にわかりやすく面白い!! 動物の着ぐるみを次々に脱いでいくくり返しに、3歳の息子も6歳の娘も大ウケ! ちゃんとオチもあるし、あなどれません。まだ字を読めない3歳児でもひとり読みして笑える貴重な絵本です。(3歳11か月の男の子と6歳11か月の女の子のママ)
最後の方で出てくるねずみは、『ねずみくんのチョッキ』のねずみくんそっくり。『ねずみくんのチョッキ』では、チョッキがどんどん大きくなっていきます。あわせて楽しんでみてくださいね。
▼なかえよしをさん、上野紀子さんのインタビューはこちら
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