イチ押し絵本情報

蛇口を開けて、水で遊ぼう!(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.285)

2020年5月14日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 蛇口を開けて、水で遊ぼう!

今回ご紹介するのは、新宮晋さんの『じゃぐちをあけると』。2004年に月刊「ちいさなかがくのとも」の一冊として刊行され、2009年にハードカバー化された絵本です。

蛇口を開けて、さあ、始めましょう。出てきた水を、指ではじいて、コップをあてて、スプーンを入れると…。蛇口から出てきた普通の水が、働きかけによって美しく不思議な形に変化します。

見開き

この絵本の主役は、変幻自在に姿を変えていく水。最初の見開きでは、まっすぐ下に向かって勢いよく出る水の様子が真ん中にどーんと描かれています。その水を人差し指で触ってみると、水が「チュッ!」とはじけます。両手でたたけば「パシャーン!」。蛇口から出る水と手だけで、いろいろな遊びが楽しめます。

その後はコップやスプーンなども登場。スプーンを上に向けるか下に向けるかで、水の動きも変わってくることがわかります。手をあてるだけでは生まれない不思議な水の形に、子ども達はきっとワクワクするはず。読み終わったらすぐにでもやってみたくなることでしょう。

不思議だな、面白いな、なんでそうなるのかな?…その好奇心こそ、科学への第一歩。ぜひ実際に水を出して、その変化を楽しんでみてください。

<ミーテ会員さんのお声>
蛇口を開けると水が出てきて、水がいろんな形に変わる様子が描かれている。昨日はお風呂にプリンカップとプラスチックスプーンを持ち込んで、本当にこんな形になるのかな?と実験してみた。

結果は、大成功!! きょうだいふたりで蛇口の取り合いになるほど。絵本に出てきた順番に、ひとつずつ確認。「絵本と同じ!」「できた!」といちいち楽しそう。「遊ぶのは身体洗ってからね!」と言っておいたおかげで、ぐずらずスムーズに洗い終われたし。ごほうび効果♪ 遊びすぎて、湯船が溢れそうになるのが難点ですが…苦笑(2歳4か月の男の子と3歳9か月の女の子のママ)

作者の新宮晋さんは、風や水で動く彫刻で知られる世界的な造形作家。その作品はアメリカ、イタリアをはじめとする世界の美術館や公園などに設置されているそうです。1975年初版の絵本デビュー作『いちご』もロングセラーとなっています。


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