毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、広瀬克也さんの人気作『妖怪横丁』。妖怪シリーズの1作目として、2011年に出版されました。
「おとうふ、おねがいね」とお母さんからおつかいを頼まれた男の子。迷い込んだ妖怪横丁には、「一つ目メガネ時計店」に「ロックロックビ楽器店」「ぬりかべハウジング」「のっぺら美容室」など、妖怪達の営むおかしなお店が軒を連ねていました。さて、男の子は無事おとうふを買えるかな?
ろくろっくびに、ひとつめ小僧、かさかさおばけ、ぬりかべ…表紙に所狭しとひしめき合う妖怪達。見慣れない妖怪も登場しますが、ご心配なく。表紙を開いてすぐと裏表紙を開いてすぐの「見返し」の部分に、この絵本に出てくる妖怪達が名前とともにずらりと描かれているので、気になった妖怪の名前をチェックすることができます。
男の子が迷い込んだ商店街は明らかに奇妙な雰囲気なのですが、男の子はおかまいなしで進んでいきます。「おや、みかけないこがやってきたよ」「ぼうや、おひとついかが?」など、文章は各見開きに一文程度とかなり短いのですが、絵が情報満載で多くを語っています。看板やポスターには妖怪と絡めただじゃれもたっぷり。大人が読んでも思わず笑ってしまうことでしょう。隅々までじっくり見てお楽しみください。
作者の広瀬克也さんは、この絵本に出てくる妖怪達について、「怖いというより、愛嬌があるとよく言われます。あまりかわいくなりすぎないように、だけどグロテスクにならないように気をつけました」とインタビューで語っています。親子一緒に、お気に入りの妖怪を見つけてみるのも楽しそうですね。
<ミーテ会員さんのお声>
昔ながらの商店街なんだけど、店は妖怪が経営してるので、ちょっと奇妙で面白い。途中からひとりの妖怪が男の子をずっと付けてきて、どのページにも密かに出てきます。本屋さんのページの本棚に『いいから いいから』や『さるるるる』を見つけて、作家さん同士交流もあるのかな、なんてあれこれ思うのも親の楽しみでした。子どもはオチが好きなようで、「なんじゃそりゃ!」って笑っていました(笑)(5歳10か月の男の子のママ)
『妖怪温泉』や『妖怪遊園地』、『妖怪バス旅行』などの続編も、たっぷりと描き込まれていて見応え抜群。6月にはシリーズ8作目となる新作も出版される予定だそうです。楽しみですね!
▼広瀬克也さんのインタビューはこちら
「親も絵本の中身をちゃんと見て、納得して絵本を選んであげてほしい」
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