イチ押し絵本情報

エンジン音を響かせて、バルルンと走る爽快感(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.277)

2020年3月19日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 エンジン音を響かせて、バルルンと走る爽快感

今回ご紹介するのは、こもりまことさんの『バルンくん』。1999年に月刊「こどものとも0.1.2.」の一冊として刊行され、2003年にハードカバー化された乗り物絵本の人気作です。

バルン バルン バルルン。バルンくんは元気よくガレージを飛び出します。坂道をぐんぐん上り、うねうね道を走り抜け、たどり着いたのはサーキット場。カラフルな車が何台も集まって、さあ、レースのスタートです。バルンバルン バルバルーッ!

見開き

表紙のバルンくん、こちらを見てにっこりと笑っているように見えます。小さな子向けの絵本だから、車を擬人化させたのかなと思う方もいらっしゃるかと思いますが、実は違うんです。バルンくんは英国のスポーツカー「オースチン・ヒーレー・スプライトMK1」がモデル。この名前で画像検索していただけるとわかりますが、本物そっくりに描かれているのです。愛らしく飛び出たヘッドライトから、英国では「フロッグアイ(カエルの目)」、日本では「カニ目」という愛称で親しまれてきた車だそうです。

でもそんな情報がなくたって、この絵本は十分に子ども心をつかみます。よくある「ブッブー」ではなく、「バルンバルン」と響くエンジン音が何より気持ちいいからです。その音とバルンくんの表情から、走る喜びがびんびん伝わってきます。臨場感たっぷりに読み聞かせすれば、子どもはまるで自分もバルンくんと一緒に風を切って走っているような気分になることでしょう。

サーキット場に集まった他の車もすべて、ポルシェやアルファロメオなど、実在のスポーツカーがモデルとなっているそうです。みんなと一緒にレースで競い合った後、夕暮れのガレージに戻ってきたバルンくんの後ろ姿を裏表紙で確認できます。どうぞお見逃しなく。

<ミーテ会員さんのお声>
今日はパパが『バルンくん』を読み聞かせ。バルンくんと一緒走っている車の説明、全部の車種を教えてる。こんなだから息子は、まだ「こんにちは」が言えないのに「ロードスター」は言えるし、車のボンネットが開いてると「エンジン」って言う。偏っているよなーーーやっぱり(笑)

裏表紙のガレージのページでは、おうちに帰ったんだねーって言っている。で、最初のガレージのページと比べて、トロフィーがあるよってパパが私に教えてくれた。バルンくんは優勝したんだね!! 何回も読んだのに私は気づかなかった。これからはパパにも読んでもらおう!!(2歳0か月の男の子のママ)

作者のこもりまことさんは、子どもの頃から大の車好きとのこと。これまで手がけた絵本も、すべて自動車に関するものばかりです。「バルンくん」のシリーズでは、『バルンくんとおたすけ3きょうだい。』『バルンくんとともだち』が単行本化されています。他にも『ダットさん』『はやいぞブンブン』など、車好きな子を夢中にさせる絵本ばかり。あわせてお楽しみください。


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