イチ押し絵本情報

ぼくのとわたしの、2冊同時に楽しんで(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.271)

2020年2月6日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 ぼくのとわたしの、2冊同時に楽しんで

今回ご紹介する絵本は、スギヤマカナヨさんの『ぼくのおべんとう』。2003年、ピンク色の表紙の『わたしのおべんとう』と同時に出版された人気作です。

お弁当箱を開けると、のり弁、卵焼き、からあげ。「ねえ、ミートボールとからあげ、とりかえっこしようよ」「うん、いいよ」。お友だちとお話しながら、一緒に食べよう! あー、おいしかった。ごちそうさまー。

見開き

「見た目がそのままお弁当箱の絵本がつくってみたい」
作者のスギヤマさんは、そんな思いからこの絵本をつくられたそうです。ページを開けば、目の前においしそうなお弁当が登場。「やった~! からあげ3個も入ってる」「ミニトマトは手で食べよっと」など、ページをめくるたびに食べ進んでいく様子が描かれています。まるで自分が目の前にあるお弁当を食べているかのような、臨場感のある展開。読んでもらっている子どもは、ごっこ遊びをしている時のような楽しさを感じることでしょう。

ブルーのギンガムチェックがかわいい『ぼくのおべんとう』に対して、姉妹本の『わたしのおべんとう』の表紙はピンクのギンガムチェック。サンドイッチ弁当で、ミートボールやデザートのイチゴも入っています。ユニークなのは、“ぼく”と“わたし”がからあげとミートボールをとりかえっこするところ。お話し会などでは、2冊を並べてふたりで読み聞かせされることも多いようです。ご家庭でも2冊同時に開いてみると、楽しいやりとりができますよ。

ごはんの下に何かが隠されていたり、サンドイッチに驚きの具が挟まれていたりと、お弁当をつくったお母さんのユーモアも盛り込まれていて、最後まで飽きさせません。ミーテカフェインタビューでは作者のスギヤマさんが、この絵本の制作エピソードやお弁当にまつわる思い出を語ってくださっています。ぜひ読んでみてくださいね。

<ミーテ会員さんのお声>
今日は私だけ仕事で出かけるので、パパと娘のお昼用にお弁当をつくった。娘のお気に入りのお弁当箱に、おにぎり、卵焼き、ささみのからあげ、ブロッコリー、タコさんウインナーを入れ、小さい容器にはイチゴとみかんを入れた。久しぶりのお弁当にどんな反応をするのかドキドキ! 帰ってパパにお弁当の反応を聞いてみた。

お弁当を見せたら「わぁ~すっごい~! おいしそう!!」と目を見開いて喜び、絵本棚から『わたしのおべんとう』と『ぼくのおべんとう』を持ってきて「これと一緒だね。全部入ってるね~」と言ってたらしい。そして珍しくブロッコリーまでしっかり完食。

最後にイチゴを食べながら、「デザートがあるってしあわせ~!」と言っていたそうだ。『わたしのおべんとう』の一文をマネしたみたい。朝はバタバタして忙しかったけど、つくってよかった~!(2歳9か月の女の子のママ)

同じくスギヤマカナヨさんの『いっしょにごはん』は、ごはんを食べる時のように向かい合って読む絵本。絵本を真ん中に遊ぶように楽しめば、親子で盛り上がれますよ。

▼スギヤマカナヨさんのインタビューはこちら
「読み聞かせで積み重なる“懐かしい”という気持ち」


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