毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、小西英子さんの『まるくて おいしいよ』。1996年に月刊「こどものとも0.1.2.」の一冊として刊行され、1999年に「0.1.2.えほん」としてハードカバー化された人気作です。
大きな赤い丸があります。「これ なあに」。ページをめくると、チョコレートケーキが登場。「ほうら まるくて おいしいよ」。次は、大小8つの黄色い丸。ビスケットとクッキーでした。今度はたくさんのカラフルな丸。何でしょう?
色もサイズも様々な丸が、ページをめくると同じ位置で、ケーキ、クッキー、のりまき、スイカなど、いろいろな食べ物に変身します。丸いシルエットから食べ物が登場する展開は、まるで「いないいないばあ」です。
生後間もない赤ちゃんが最初に認識する形は、丸だと言われています。そして小さな子どもは、食べ物の絵本も大好き。いないいないばあ遊びに、丸、食べ物…赤ちゃんが親しみを抱くものが3つも揃った絵本なのですから、「もう1回」と何度もリクエストされるのも納得がいくでしょう。
表紙のドーナツをはじめ、食べ物はどれも精密に、リアルなタッチで描かれていますが、ただ写実的というのではなく、あたたかみも感じられるのが魅力です。どれもほぼ実物大で描かれているので、絵の中の食べ物を手でつまんで「あーん」と食べるふりをして遊ぶにもぴったり。「これ なあに」とその答え、というシンプルなくり返しは、クイズ形式でも楽しめます。
のりまきの具も、「おさかな、おやさい、たまごやき。なっとう、おしんこ、ソーセージ」と実に様々。赤ちゃんにはまだ食べられないものもあるかと思いますが、食への興味を育むことができるでしょう。注目は、最初に登場するチョコレートケーキ。ケーキの上のクリームを誰かがちょっとつまみ食いしたようですよ。一緒にペロッとつまみ食いするのも、絵本ならではの楽しみです。
裏表紙にもフルーツの断面が。お見逃しなく、最後までじっくり楽しんでくださいね。
<ミーテ会員さんのお声>
丸が大好きな娘。『まるくて おいしいよ』をきっかけに、おうちの中やテレビの画面の中、外出中も、たくさんの丸を見つけてはうれしそう。お絵描きでも丸が大好き。「る」がまだ難しくて、「ま~りゅ」になるところが愛らしい☆(1歳11か月の女の子のママ)
小西英子さんは他にも『サンドイッチ サンドイッチ』や『カレーライス』、『めん たべよう!』など、いくつも食べ物の絵本をつくられています。どれもとってもおいしそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
無料会員登録後は、過去の「絵本子育て相談室」など、
様々な絵本情報が読み放題!
ぜひミーテにご登録ください♪