イチ押し絵本情報

会えないふたりの手紙のやりとり(新刊絵本のご紹介 Vol.238)

2019年6月17日

毎週月曜日は、注目&話題の新刊情報をご紹介していきます!

 会えないふたりの手紙のやりとり

斉藤倫さん、うきまるさんの文、吉田尚令さんの絵による絵本『はるとあき』が出版されました(本体1300円+税、小学館)。春、夏、秋、冬という4つの季節が擬人化して登場するお話です。

見開き

季節は巡ります。はるはある時、あきに会ったことがないということに気づいて、あきに手紙を書くことを思いつきます。そこから始まる、はるとあきとの往復書簡を、季節感あふれる絵とともにつづります。

はるが託した手紙をなつがあきに届け、あきの手紙をふゆがはるに届けます。年に一度だけの手紙を通して、決して会うことのできないふたりが新しいことを知り、互いに惹かれ合っていく様が、詩情豊かに描かれています。

<作者(文)・うきまるさんからのコメント>
「はるとあきは一生会えない季節だよね」
始まりは倫先生の一言でした。

なんて切ない運命なんだろう。けれど。
相手のことを知りたい。
それと同じくらい、自分のことを話したい。
そんな気持ちにきっとなる。

「お互いで、お手紙を書いたら楽しそう」
私も一言かえしました。

こうして絵本「はるとあき」が生まれました。

手紙を通じ、想い合い、つながり合う「はる」と「あき」とのやりとりを 読者の皆様にも愛でていただけたら幸いです。

<作者(文)・斉藤倫さんからのコメント>
「擬人化だけど、わかりやすいキャラにするのではなく、季節そのものが話してくるようなかんじ…」
そんなはっきりいってむちゃぶりを魔法のように叶えてくれたのが、吉田さんと、編集の村松さんでした。そして、装丁の椎名さんは、むずかしい色合いに最後までこだわってくれました。

うきまるさんとぼくをはじめ、みんなのいろんな想いがつまっているためか、いろんな読みかたのできる、とてもじゆうな本になれたとおもいます。

<作者(絵)・吉田尚令さんからのコメント>
はじめて『はるとあき』の原稿を読んだとき、何て健気で可愛らしいんだろうと。すばらしいと思って、絵なんて無くとも良いとさえ思いました。なので絵は極力、前に出過ぎないように、言葉がすっと読者に届くようにしたいと思いました。それがうまくいったのか自分にはわかりません。絵の制作は本当に難しかったです。『はるとあき』が読者さんにとって可愛い大切な一冊になっているならいいなーと思います。

はる、なつ、あき、ふゆ、擬人化された季節のキャラクターが魅力的。読み終わったら、誰かに手紙を書きたくなるかもしれません。


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