毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、なかがわちひろさんの文、コヨセ・ジュンジさんの絵による『おたすけこびと』。2007年初版のベストセラーです。
家族でドライブに出かける前、ママが電話で「では、よろしくね」。「はい、承知しました」と言って留守中のキッチンにやってきたのは、ショベルカーやブルドーザーなどの重機と、たくさんの小人達! 小人達はさっそく重機をフル稼働させて、バターや小麦粉、砂糖を混ぜ、何やらつくり始めますが…一体何ができあがるのかな?
表紙には、どどんと黄色いクレーン車。そしてそのまわりに、カラフルなヘルメットをかぶったかわいい小人達の元気な姿がたくさん描かれています。小人だからと侮るなかれ。彼らは重機を操るプロフェッショナル集団です。ブルドーザーやショベルカー、ダンプカー、ミキサー車など、様々な種類の重機を器用に使って、粉をボウルに投入したり、卵を割ったりと、とても手際よく作業を進めていきます。働く車が大好きな子なら、もうこれだけでワクワクしてしまいますよね。
高いところから全体を見て指示する現場監督のような小人もいれば、落ちた粉などをさっと掃除する小人もいたり、すてんと転んで倒れている小人もいたり…文章の短い絵本ですが、その分、絵が雄弁に語っています。ページの隅々まで見て楽しみましょう。休憩中の小人達のリラックスした様子も細やかに描かれているので、じっくり見てみてくださいね。
小人達がつくっているのは何なのか、勘のいい子ならお話の中盤あたりで気づくことでしょう。できあがったページを見たら、思わず「わぁ、いいなぁ!」と羨ましくなってしまうようなものですよ。
<ミーテ会員さんのお声>
今日のお昼ごはんは、息子の希望でお好み焼き。いつものようにお手伝いしてくれたのですが、材料を入れたボウルをかき混ぜながら、何やら「ザックン。ザッバーン」とつぶやいています。あれ、もしかしてショベルカー? どうやらボウルと粉で、最近よく読んでいた『おたすけこびと』を思い出したようです。できあがったら、なんと2枚半も食べました!(2歳8か月の男の子のママ)
出かけていた家族が家に戻ってくると、小人達はすばやく撤収。最後の見開きにもいくつもの発見があるので、よーくチェックしてみてくださいね。シリーズは他に『おたすけこびとのまいごさがし』、『おたすけこびととハムスター』、『おたすけこびとのにちようび』など、全6冊。小人達のプロフェッショナルな活躍を堪能しましょう。2020年には、シリーズ最新刊が刊行される予定だそうですよ!
無料会員登録後は、過去の「絵本子育て相談室」など、
様々な絵本情報が読み放題!
ぜひミーテにご登録ください♪