毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、ルーファス・バトラー・セダーさんによる『ギャロップ!!』。2008年に日本で紹介された、しかけ絵本のベストセラーです。
馬のようにかけること、できるかな? ぱかっ、ぱかっ、ぱかっ。おんどりのように歩くこと、できるかな? ページを開くと動物がまるで動いているように見えるしかけ絵本です。
まず絵本を手に取ったら、ゆっくりとページを開いてみましょう。左側にあるビビッドで大きな文字が、読み手に呼びかけてきます。「馬のようにかけること、できるかな?」。でももう目線は右側の絵に。絵の馬が、ゆっくりと走っています。初めてこの絵本を見た人は、大人・子どもに限らず、思わず歓声を上げて驚くのではないでしょうか。
なぜ紙媒体である絵本でアニメーションが? と、もしかしたら、子どもよりも大人の方が驚くのかもしれません。子ども達は、いち早くページの開け閉めで馬が動くことに気づき、次に開け閉めのスピードを調節すると、馬のスピードも変わることを発見して、絵本で遊び始めることでしょう。
馬の絵が動く仕組みは、視覚効果を利用した「スキャニメーション」といいます。動く動物の6段階の絵(この段階では静止画)を重ね、その上でしま模様のフィルムをスライドすることで、パラパラ漫画やアニメーションのように絵が動いて見えます。フィルムが絵本に内蔵されていることで、本を開いたり閉じたりする動きとアニメーションが連動する…わけですが、理由がわかっても、絵がなめらかに動く驚きは少しも軽減しません。
個性的なしかけに目を奪われがちですが、明るくポップな装丁も大きな魅力のひとつ。また文章が簡単なので、英語版『Gallop!』もおすすめ。絵本を楽しんでいるうちに英語に親しめますよ。
<ミーテ会員さんのお声>
図書館で借りたしかけ絵本『ギャロップ!!』に、息子も娘も夢中です。「すごーーーーー!!」「うわぁ、ホントに走ってる~!!」。何度も何度もめくったり角度を変えたりして楽しむふたり。ページをめくると、犬や鳥が走ったり飛んだり見えるようにつくられています。ホントにホントによくできたしかけ絵本だと、私も一緒にびっくりしました。(3歳8か月の女の子と6歳7か月の男の子のママ)
同じしかけを使ったシリーズに、『ワドル!!―よちよちあるき』、『スウィング!』などがあります。まとめて読んでみては?
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