毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、マーガレット・ワイズ・ブラウンさんとジャン・シャローさんの『おやすみなさいのほん』。1962年に、いしいももこさんの名訳で日本に紹介された、おやすみがテーマの名作絵本です。
夜になって日が沈むと、動物達も魚達も、眠りにつきます。船も飛行機も車も、静かに休みます。子ども達もお布団に入って眠ります。みんなが眠りつく様子を描く絵本です。
小鳥や魚などの身近な生き物や、船や飛行機などの乗り物が順番に登場し、それぞれのやり方で眠りについていきます。眠りの様子が、ゆったりとした丁寧なことばで描写され、「ねむたいことりたち」「ねむたいさかなたち」という淡々としたくり返しに、読み手も聞き手も、心穏やかに眠りに誘われていきます。
絵のラフなタッチの太い輪郭線に、月明かりに浮かぶようなほの暗い色合いも、リラックスした気分に拍車をかけます。明かりを落とした部屋で静かに読み聞かせることで、初めてこの絵本の本領が、なぜ長年寝かしつけの際に読み継がれてきたのかがわかるのです。
作のマーガレット・ワイズ・ブラウンさんは、『おやすみなさいおつきさま』や『ぼくにげちゃうよ』などで知られる米国の絵本黄金時代を支えた作家のひとり。デビューから15年で100作以上を発表しました。亡くなった後も未発表の草稿や挿し絵をかえた版などが、新しく出版され続けています。日本でも、こみやゆうさんの訳で『まるぽちゃ おまわりさん』などが紹介されたり、長野ヒデ子さんの絵、なかがわちひろさんの新訳で『ぼくつかまらないもん!』も出版されていて、今なお愛され続けている作家のひとりと言えるでしょう。
<ミーテ会員さんのお声>
娘は1日に何度も寝室へ行きたがります。お目当てはベッドの柔らかい毛布。ゴロンと横になって、毛布を触りつつ指をちゅうちゅう。最近その際に、『おやすみなさいのほん』を読んでもらいたがるようになりました。絵本を持ってきて、寝室の方を指差す。それですんなり昼寝してくれるものならと、私もできるだけ付き合っているのだけれど、これがなかなか寝付かないんだな~。
それにしても、この『おやすみなさいのほん』を読むと、私の方が先に眠くなってしまうのです。今日も気付くと読みながらうたた寝。はっ、と気がつくと娘も横で寝ていました。(1歳5か月の女の子のママ)
同じくおやすみ絵本の名作『おやすみなさい おつきさま』は、以前ロングセラー&名作ピックアップでご紹介しているので、のぞいてみてくださいね。
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