毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するの絵本は、片山健さんの『コッコさんのともだち』。1984年に月刊絵本「年少版・こどものとも」の一冊として発行され、その後、1991年に市販本化されました。
保育園でいつもひとりぼっちのコッコさんは、同じようにひとりぼっちだったアミちゃんと友だちになります。仲良くなったふたりは、一緒にいることがうれしくて、来る日も来る日も一緒に過ごしていました。ところがある日、初めてけんかをしてしまい…。
引っ込み思案のコッコさんに仲良しの友だちができるまでと、けんかを経てコッコさんがさらに成長し、他の友だちとも遊べるようになるまでの姿が、生き生きとした絵とあたたかな文章で描かれた絵本です。
先生に「ふたりずつ手をつなぎましょ」と言われても、誰とも手をつなげずにもじもじしていたコッコさんとアミちゃんが、手をつないだことをきっかけに距離を縮めていく様子はなんともいじらしく、友だちができたことの喜びがまっすぐ伝わってきます。
ラストには、お友だちとすっかり打ち解けて園生活を楽しんでいるコッコさんの姿が描かれています。入園・進級シーズン、新しい環境に不安や戸惑いを抱える子に読んであげたい、前向きな気持ちになれる一冊。内気な子だって大丈夫、きっとこうやって少しずつ世界を広げていくのだろう…と、読み聞かせするママやパパの気持ちをも安心させてくれることでしょう。
<ミーテ会員さんのお声>
コッコさんのさみしそうな顔やうれしそうな顔など、表情の変化をじーっと見ているようでした。友だちがいることの喜び、娘にもこれからたくさん味わってほしいなと思います。(2歳6か月の女の子のママ)
主人公のコッコさんは、片山健さん片山令子さん夫妻のご長女、小都子さんがモデルになっているそう。子ども達に向けられたまなざしには、やさしさがあふれています。
コッコさんの絵本はシリーズ化されていて、第1作の『おやすみなさいコッコさん』のほか、『コッコさんのおみせ』、『コッコさんとあめふり』などもあります。ぜひ読んでみてくださいね。
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