毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、古田足日さんと田畑精一さんによる名作『おしいれのぼうけん』。1974年の刊行以来、多くの子ども達に読み継がれ、2012年には200万部を突破したというロングセラーです。
お昼寝の前、ミニカーの取り合いでけんかしてしまったさとしとあきらは、先生に叱られておしいれに入れられてしまいます。おしいれの奥の真っ暗闇で待っていたのは、地下の世界に住む恐ろしいねずみばあさんでした。おしいれの上の段と下の段で手を伸ばし、汗でべとべとの手を握り合うさとしとあきら。お互いの手のぬくもりに勇気をもらって、ふたりの大冒険が始まります!
この作品を手がけるにあたって古田さんと田畑さんは、保育園を取材してまわったそうです。取材の中で、けんかをした子が罰としておしいれに入れられるというエピソードや、人形劇のねずみばあさんに子ども達が心底怖がるという話を聞いた古田さんが、それらを盛り込んで冒険物語を書き上げました。
集団の中で生き生きと遊ぶ子ども達の様子を描くべく、田畑さんは何度も保育園に足を運んだとか。鉛筆画による躍動感あふれる絵が、物語を盛り立てます。
古田さんが文、田畑さんが絵…ではなく、ふたりによる「作」となっているのは、互いにアイデアを出し、話し合いを重ねた上でできあがった作品だから。80ページにおよぶ長編ですが、ハラハラドキドキの展開に心惹かれて、最後まで集中して聞き入る子が多いようです。
<ミーテ会員さんのお声>
生後4か月から読み聞かせをしてきた長男に、私も幼い時に母に読んでもらってかなり好きだった絵本『おしいれのぼうけん』を読んであげた。わが子にも同じ絵本を読めるようになったんだぁ…と感慨深いものがあった。少し長いが、さすが絵本好きな長男。お気に入りの絵本になった。旦那にも読んでもらい、家族で「ねずみばあさんごっこ」をしたりして、遊びの幅が広がった^^(3歳11か月の男の子のママ)
自ら恐怖に立ち向かい、打ち勝つことができたのは、友だちの存在があったからこそ。子ども時代にぜひ読んでおきたい、勇気と友情、成長の物語です。同じ「絵本・ぼくたちこどもだ」シリーズの『ダンプえんちょうやっつけた』も、遊びの中で成長していく子ども達の姿を描いた冒険活劇で、おすすめですよ♪
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