毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、瀧村有子さんと鈴木永子さんの『ちょっとだけ』。2007年に出版され、愛され続けてきたロングセラーです。
赤ちゃんのお世話で忙しそうなママを見て、お姉ちゃんになったなっちゃんは、いろんなことを自分ひとりでやってみます。でも眠くなると、どうしてもママに甘えたくなって…。
ママが赤ちゃんのお世話に忙しくなったことで感じる子どもの切なさと、同時に少しずつ成長していく姿を描いて秀逸。2人目、3人目が生まれた時におすすめの絵本です。
まだまだ甘えたい年頃のなっちゃん。でも、赤ちゃんが生まれたから、甘えずにひとりでがんばります。「ちょっとだけ」ですが、うまくいった時の誇らしい表情は、ママに向けられているのでしょうか。「いつもママがやってくれるのをみていたので」というフレーズから、愛されて育ってきていることが伝わってきます。
この絵本のクライマックスは、最後のママの「ちょっとだけじゃなくていっぱい」という言葉を聞いたなっちゃんの笑顔。これまでのお姉ちゃんらしい顔から、子どもらしい輝くような笑顔に、思わず涙した方も多いのでは。文を担当された瀧村有子さんは、3児の母だそう。兄・姉になった子の姿をよく見ていたからこその作品なのでしょう。
<ミーテ会員さんのお声>
この日はたまたま忙しく、そんな日に限って着替えさせてとか、トイレの後お尻拭いてとか世話をかけるので、ついきつい言い方で叱ってしまいました。そしたら、夜は迷った末にこの本を持ってきました。本のように、甘えたかっただけなのだと気付き、反省しました。主人公の女の子に自分の気持ちを重ねたのかな? その夜はぎゅーっと抱っこして眠りました。(4歳10か月の女の子のママ)
「だっこして」と言えない時、「だっこしてあげるよ」と言いにくい時。この絵本が助けになるんですね。
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