イチ押し絵本情報

春の訪れを絵本で伝えたい(絵本子育て相談室 Vol.481)

2024年3月15日

絵本や読み聞かせにまつわる皆さんからのご質問に、ミーテ編集部の現役子育てママライターが週替わりでお答えします!
スージー(元・子供服メーカー勤務)
乗り物大好き、子鉄くんのママ。思い出の絵本は『がたごとがたごと』と『いろいろバス』。
アッコ(元・情報紙編集部勤務)
外遊び命、元気印の男の子のママ。ファーストブックは『くっついた』と『やさいさん』。

 春の訪れを絵本で伝えたい

<今回のご相談>
3歳2か月の女の子のママです。春が来た!と思うとワクワクする今日この頃。娘にもそのワクワクを感じてもらえたらと思うので、もう少し暖かくなったら散歩やピクニックに出かけるつもりなのですが、その前に読むのにちょうどいい、春の訪れを伝えられるような絵本があったら教えてください。

 春の訪れを絵本で祝おう

家にいながらにして季節を感じさせられるのが絵本のいいところ。春が来た!というワクワクも、まずは絵本で予習しちゃいましょう!

まずはかわいらしい絵本から。『おねぼうさんはだあれ?』は、うさぎのミミナちゃんが冬ごもり中のお友だちに春の訪れを告げて回るお話です。なかなか起きないお友だちの枕元に、森で摘んだいい匂いのする花束をそっと置くミミナちゃん。春の香りで目覚めるなんて、とってもすてきですよね。

雪がたくさん降る地域に住んでいると、春の喜びもひとしおでしょう。『ゆうびんでーす!』では、郵便屋さんが見知らぬ住所が書かれた封筒を届けるため、森の動物達に訪ねながら、まだ雪深い山奥に入っていきます。最後の種明かしに、楽しい気持ちになる絵本です。

豊かな色彩で春を表現した絵本もいくつもあります。原書の初版は1956年というロングセラー『はるがきた』もそのひとつ。春を待ちわびる気持ちや、春が訪れた時の喜びが躍動感たっぷりに描かれています。

『あ、はるだね』は、春を待つ男の子の物語。男の子は冬の間に種をまきますが、なかなか芽は出ず、足元はあたり一面茶色のまま…。何度めくってもしばらく茶色いページが続くので、ちょっと心配になるかもしれませんが、大丈夫。季節はちゃんと春に向かっています。茶色ばかりだったページががらっと変わる様子を楽しんでください。

春のピクニックを絵本で一足早めに疑似体験したいなら、『14ひきのぴくにっく』をどうぞ。14ひきのねずみの一家は、森を抜け、つくしの道を歩いて小川を渡り、春の風や春の匂いを感じながら、たんぽぽ野原へと出かけます。みんなで食べるお弁当はさぞかしおいしいことでしょうね。

イチオシは五味太郎さんの『仔牛の春』。春に生まれた仔牛の1年の成長を、イメージを大きく膨らませて描いたファンタジーの名作です。「春がきます」「雪がとけます」「草が芽をふきます」という短い文章とともに、仔牛の姿が変化していきます。思いもよらない展開に大人も驚くかもしれません。絵本でしか味わえない表現で楽しませてくれる一冊。ぜひ手にとって春を感じてみてくださいね。

(回答:ミーテ編集部・スージー)


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