今回は、NHK Eテレ『みいつけた!』のオフロスキー役で人気を集める小林顕作さんがご登場。俳優、演出家、脚本家など、マルチに活動されている小林さんは、私生活では二人のお子さんのパパ。子ども時代の思い出や子育てについて、絵本の読み聞かせ公演のことなど、たっぷりとお話しいただきました。4週連続でお届けします。
1971年、東京都生まれ。日本大学藝術学部卒業。俳優、声優、演出家、脚本家、ダンサー。「宇宙レコード」作・演出・出演の他、ダンスカンパニー「コンドルズ」でコント部門の脚本を担当。NHK Eテレ『みいつけた!』のオフロスキー役で人気を集める。作詞・作曲も行い、フォークライブも定期的に開催中。絵本の読み聞かせ公演なども積極的に行っている。
▲絵本の読み聞かせ公演中の小林顕作さん。舞台上には畳と座布団、そしてちゃぶ台!(C)石川純
僕は絵本を読む時、子どもにわかりやすいようにペースをスローにしたり、やさしい口調にしたりっていうような気配りは、一切しないんですね。むしろ、ぼーっとしてると置いてくぞって感じで、テンポを逆に上げたりする。声色を変えすぎて、子どもがビビっちゃうこともある(笑)
だからもしかすると、ある読み聞かせのプロの方からしたら、ものすごくひどい読み手かもしれません。でも、子育て中のお父さんお母さん達には、こんな読み方もあるんだよ、と言いたいんです。
たとえば、だみ声のお母さんだっていますよね。でも、だみ声の人にはだみ声の人なりのスタイルがあるんです。無理してきれいな声を出そうとするより、ずっとカエルの絵本を読んでた方が面白いかもしれないじゃないですか(笑) それでいいと思うんですよ。みんなそれぞれ、その人なりのスタイルがあればいいんです。自分なりに楽しむのが一番。自分が楽しんでないと、子どもにもバレちゃいますからね。
ミーテでは、スペシャルインタビューの他にも、子育てに絵本を取り入れている先輩ママ・パパのお声もたくさんご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
小林顕作さんのインタビューはまだまだ続きます。
うちでも息子や娘に絵本の読み聞かせをしてきましたけど、一対一で読み聞かせをしていると、たいてい脱線しちゃうんですよね。絵の中の何かが気になって「これはなんでこういう形なの?」なんて、ストーリーとは全然関係のない質問をされたりするんです。
だから、文章はそんなにちゃんと読みません(笑) 違うところに興味がいってしまったら、それを無理に「今ここでしょ」なんて言ったりはせず、とことん脱線に付き合います。「これは宇宙からやってきた生物でね」とかって、どうでもいい説明を加えたりして(笑) その方が僕も暇つぶしになって楽しいですからね。
脱線するっていうのは、そこからその子にしかない何かがつくられているってことだと思うんです。ページを飛ばして読んだりするのも、実は頭の中で不思議な物語がつくられているんじゃないかなと…。だから、ページをどんどんめくって読み飛ばしてしまっても、好きにめくらせればいいんです。あ、今こっちにワープしたんだなってね(笑) そういう中から、クリエイティブに世界が広がっていく… 絵本の絵は、そのきっかけになるんだと思います。
小林顕作さんのインタビューはまだまだ続きます。