イチ押し絵本情報

日米の人気作家による合作絵本(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.341)

2021年6月17日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 日米の人気作家による合作絵本

今回ご紹介するのは、いわむらかずおさんとエリック・カールさんの合作絵本『どこへいくの? To See My Friend!』。初版は2001年。表裏で日本語の表紙と英語の表紙があるユニークな絵本です。

どこかへ向かう途中の犬に、猫が「どこへ いくの?」と話しかけます。犬は、うたのうまい友だちに会いに行くとのこと。猫は「うたなら わたしも だいすき ニャオ ニャオ ニャオ」と言って、一緒に行くことに。その後、ニワトリやヤギ、ウサギにも出会い、仲間がどんどん増えていって…。

日本語と英語の両方が書かれた絵本はいろいろとありますが、この絵本は一味違っています。右開き・縦書きの表紙には『どこへいくの? ともだちにあいに!』のタイトルと、いわむらかずおさんの絵。左開き・横書きの表紙には『Where Are You Going? To See My Friend!』のタイトルと、エリック・カールさんの絵。両方の表紙からストーリーが始まり、真ん中で出会って終わるのです。

見開き

お話はそれぞれ対訳関係になっていて、動物の鳴き声の違いや、いわむらかずおさんとエリック・カールさん、それぞれの表現の違いを楽しめるつくりになっています。

付録として本に挟み込まれているパンフレットには、作者のおふたりが語った制作エピソードが綴られているのですが、それによるとおふたりは2000年1月にいわむらかずお絵本の丘美術館で出会い、意気投合されたのだとか。ふたりで絵本をつくることについては、エリック・カールさんから最初に提案があり、いわむらかずおさんがすぐに賛成して、制作がスタートしたそうです。

クライマックスである真ん中は、左右に大きく開く観音ページになっており、みんなが出会って、楽しく歌い踊るシーンが描かれています。作者のおふたりの友情から生まれた、友だちと出会うことの喜びがまっすぐに伝わってくる絵本です。

<ミーテ会員さんのお声>
エリック・カールさんの絵本も、いわむらかずおさんの絵本も好きなのと、本の構造が面白いなと思って買いました。息子は、英語の方はあまりよくわかっていないと思いますが、動物の鳴き声のところは喜んで聞いていました。うたも一緒に歌えるといいな。(2歳7か月の男の子のママ)

観音開きのページには、うたが楽譜付きで掲載されています。また、トンボやチョウ、テントウムシなど小さな虫達が描かれているのにも要注目。エリック・カールさんのページには、あのあおむしも描かれていますよ!

▼いわむらかずおさんのインタビューはこちら
「絵本の読み聞かせはいつか子どもの原風景に」


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