Vol.6 「ぴよちゃん」シリーズ作者・いりやまさとしさんインタビュー
赤ちゃんとの絵本の時間を楽しみたい、すべての方へ。選りすぐりの赤ちゃん絵本の誕生秘話や、作家さん・編集者さんが絵本に込めた思いを伺いました。赤ちゃん絵本を楽しむヒントが詰まったインタビュー、今回はいりやまさとしさんにご登場いただきます。
「ぴよちゃん」シリーズ第1作『ぴよちゃんのおかあさんどこ?』は、長男の1歳の誕生日に出版されました。迷子になったぴよちゃんがお母さんを探す、というストーリーのしかけ絵本です。お話づくりのヒントになったのは、自分自身の子ども時代の体験。迷子になった時の不安な気持ちと、お母さんと再会できた時の喜びをあわせて描きました。
最初はもっと素朴な感じのひよこだったのですが、今の「ぴよちゃん」が生まれたのは、編集の方からの「愛されるキャラクターにしましょう!」という提案があったから。こんなに長くシリーズ化して、たくさんの方に読んでもらえるようになるとは、その時は考えてもいませんでした。アイデアをくださった編集の方にも、ぴよちゃんを愛してくださった読者の方々にも、とても感謝しています。
最近、特に感じているのは、「赤ちゃん」イコール「まだ何も知らない、経験がない存在」と思って絵本をつくってはいけないということです。赤ちゃんに何かを教えてあげるというスタンスでは、本当に赤ちゃんの心に届く絵本にはならないと思うのです。
大事なのは、作家自身も固定概念を捨てて、常に新鮮な目線や発想で創作に臨むこと。赤ちゃんから見た世界はどんなものだろうと想像をふくらませながら、絵本をつくるように心がけています。
『パンダなりきりたいそう』のような体を動かして楽しめる絵本や、『できたできた トイレ』のような生活と結びついた絵本など、様々な絵本を手がけていますが、親御さん方には、「読んであげる」「教えてあげる」ではなく、絵本の世界を赤ちゃんと一緒に楽しみながら読み聞かせしてもらえたらうれしいですね。
いりやまさとしさんのキャラクター原案による絵本『できたできた トイレ』と『できたできた はみがき』に直筆サインを入れていただきました!
ミーテ会員5名様に抽選でプレゼントします。
『できたできた トイレ』『できたできた はみがき』のご紹介はこちら
プレゼントの応募は締め切りました。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
いりやま さとし
1958年、東京都生まれ。イラストレーター、絵本作家。累計200万部を超える「ぴよちゃんえほん」シリーズ(学研)のほか、『おやすみなさいのおと』『ころころパンダ』(講談社)、『だっこべんとう』(文・木坂涼、教育画劇)、『らっこのラッキー』(ひさかたチャイルド)など、作品多数。月刊絵本『みみちゃんえほん』(学研)では、みみちゃんのキャラクター原案を担当している。