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教えて! 絵本作家さん(27)読み聞かせで大事なこととは?(絵本子育て相談室 Vol.413)

2022年11月11日

絵本や読み聞かせにまつわる皆さんからのご質問に、ミーテ編集部の現役子育てママライターが週替わりでお答えします!
スージー(元・子供服メーカー勤務)
乗り物大好き、子鉄くんのママ。思い出の絵本は『がたごとがたごと』と『いろいろバス』。
アッコ(元・情報紙編集部勤務)
外遊び命、元気印の男の子のママ。ファーストブックは『くっついた』と『やさいさん』。

 教えて! 絵本作家さん(27)読み聞かせで大事なこととは?

ミーテ会員の皆さんからの相談が多いテーマについて、絵本作家さんのインタビューから抜粋してお答えします。今回のテーマは「読み聞かせで大事なこと」。『ごあいさつあそび』をはじめとする「あかちゃんのあそびえほん」シリーズや「あらしのよるに」シリーズでもおなじみの絵本作家・きむらゆういちさんのインタビューをのぞいてみましょう。

 絵本の世界をイメージしながら、力まず自然に

毎日の読み聞かせ、せっかくなら上手に読みたい!という方も多いかと思います。きむらゆういちさんはある時、役者さんをはじめ様々な読み手による『あらしのよるに』の朗読を、1ページ分だけ聞き比べるため、テープにまとめたそうです。すると、同じ文章でも声のトーンやスピードなどがまったく違うことに気づいたのだとか。

同じ文章を読んでいるのになぜこうも違うのかというと、頭の中で思い浮かべるイメージが違うからではと、きむらさんは考察されています。たとえば物語の中に八百屋さんが出てきたとして、思い浮かべる八百屋さんのイメージは、読み手によって微妙に違います。だから、10人いれば10通りの読み聞かせが生まれる、というわけです。

「絵本を読むときに読み手が自然に思い浮かべたことが、聞いている方にも目に浮かぶように伝わるというのが、ベストな読み聞かせだと思います。だから、しっかりと頭の中で絵本の世界をイメージして読むことが、一番大事ですね。読み聞かせをするお母さんお父さんがその絵本を自分でちゃんと読んで、頭に思い浮かべて、それを力まず自然に表現するのが一番です」

確かに、初めての絵本をいきなり読み聞かせするよりも、2回目、3回目の方がぐっと読みやすくなりますよね。それはお話の世界へのイメージがすでに頭の中にしっかりあるからなのかもしれません。上手に読まなければ、と気負う必要はありません。きむらさんも「下手でもいいんですよ。一生懸命親が読んでくれるというだけで十分」とおっしゃっています。力まず自然に、読み聞かせを楽しみましょう!

映画化もされた人気シリーズ「あらしのよるに」。オオカミのガブとヤギのメイの友情物語は、全7巻あります。読み聞かせするなら、あべ弘士さんの迫力ある絵を大きなページで楽しめる大型版がオススメ。ガブとメイの置かれた状況をイメージしながら読んでみましょう。

▼きむらゆういちさんのインタビューはこちら
「読み聞かせは十人十色 力まず自然に読んで」
赤ちゃん絵本を楽しもう!『ごあいさつあそび』に込めた思い

(回答:ミーテ編集部・スージー)


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