毎週火曜日は、季節にぴったりのおすすめ絵本をご紹介します。
桜の季節がやってきました。今年は桜の花だけではなく、桜の木にも注目してみませんか? 花が咲く季節以外の姿を絵本で知れば、お花見もより深く味わえますよ。
はじめまして。一輪咲いた桜の花に、ミツバチがやってきました。木のうろにはシジュウカラ。同じ木に咲いても一輪一輪違う花に、多種多様な虫や鳥がやってきて、あちこちで「はじめまして」のあいさつが聞こえてきます。実がなり、葉が紅葉し、雪に覆われて、また花が咲く。桜の木に季節はめぐっても、いつもはじめましての花が咲き、一度きりの春が訪れます。
私は木。桜の木。名前はソメイヨシノ。日本人にとってなじみ深い花ですが、お花見の時以外の姿を知っていますか? 花が散って葉桜になり、葉陰には小さな実が付きます。夏には虫で大賑わい。秋になると葉は赤や黄に色を変え、冬には葉をすっかり落とします。そしてまた枝の先に小さなつぼみが…。一本の桜の木の一年の姿を、丁寧で詳細な絵とリズミカルな文章でとらえた絵本。
まだ風の冷たい3月半ばから、桜の木は春に向けて準備を始めています。つぼみが開いて花が咲くと、真っ先に反応するのは鳥達。桜祭りの準備が始まる頃には、道行く人も足を止め、満開の桜に心を寄せます。夜桜、桜の木の下での宴会、春の嵐…花びらが舞い散ると、桜はもう次の準備を始めます。川沿いの桜並木とそれを見つめる人々の姿を描いた一冊。
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