毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、三宮麻由子さんの文、ふくしまあきえさんの絵による絵本『おいしい おと』。2002年に月刊絵本「ちいさなかがくのとも」の一冊として刊行され、その後2008年にハードカバー化された人気作です。
春巻きを食べたら、どんな音がするかな? ほうれん草やウインナーは、どんな音? 食卓においしい音が勢ぞろい! 口当たりや歯ごたえも感じながら、おいしく楽しく味わい尽くしましょう。
食べ物を口に入れ、咀嚼する時の音は、よく「ぱくっ」「もぐもぐ」「むしゃむしゃ」などと表現されますが、この絵本に出てくる音はもっと個性的です。春巻きは「カコッ ホッ カル カル カル…」、ほうれん草のおひたしは「ズック ズック ズック…」。食べ物の音って、こんなにいろいろな表現ができるのかと、読み聞かせをする大人も新鮮な気持ちになるかもしれません。
作者は、4歳で失明したという三宮麻由子さん。この絵本で絵本作家としてデビューされました。独特の音は「体の中から聞こえる音」とのこと(好書好日「三宮麻由子さんの絵本『でんしゃは うたう』 『真っ白い耳』で聞いた音が主人公」より)。自分が食べた時も同じような音が聞こえるかな、他の食べ物だとどんな音になるかな…と音への興味を広げて、実際の食事の際に耳を傾けてみるのもおすすめです。
右ページには、『ぱん だいすき』でおいしそうなパンをたくさん描かれていた、ふくしまあきえさんの絵。やさしいタッチで描かれた料理に思わず手が伸びる子どももいることでしょう。
食べるのが苦手な子にもおすすめの、食事をよりいっそう楽しむための一冊です。
<ミーテ会員さんのお声>
にこにこ顔で、終始ご機嫌な読み聞かせ。食べ物の音の時に、子どもを見ると、目を合わせてにっこり! 今夜はちょうど春巻きだったので、「おいしかったね」とお話ししながら^^(1歳8か月の女の子のママ)
三宮麻由子さんの絵本は『でんしゃはうたう』もロングセラー&名作ピックアップでご紹介しています。あわせて読んでみてくださいね。
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