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安東みきえさんの文、村尾亘さんの絵の絵本『メンドリと赤いてぶくろ』が出版されました。
洗濯されて庭に干されていた赤い手袋の右手と左手がケンカをしています。持ち主が右利きだから、自分の方がえらくて立派なんだ、と右の手袋がいばっていると、強い風がぴゅうっ…右の手袋は飛ばされてしまいました。そこで遭遇したのが、オンドリのように鳴いて朝を告げたいと夢見る若いメンドリ。右の手袋は、メンドリの熱い思いを聞いて、立派なトサカになってやろうとはりきりますが…。
「自分のままじゃ、いけないの?」と悩むメンドリと、「立派って、なんだろう?」と考えるようになる右の手袋。偶然の出会いから、それぞれが本当の自分を見つけるまでを描きます。
<作者(文)・安東みきえさんからのコメント>
右と左の手袋たち、もし利き手の方がいばったとしたら?と考えたのが原点です。さて手袋のかたちは鶏のトサカに似ています。トサカを誇示するオンドリは鳴けるけれど、鳴きたいメンドリはいないのかしら…と物語は広がりました。皆、それぞれ違っていて優劣はつけられません。権力や性差によって望みが断たれるようなことは私の世代で終わりにしたいものです。子どもたちの生きる世界が、今より居心地のいい場所になることを願って書きました。
ちっぽけなことにこだわらず、自分らしく生きていけばいい、というメッセージが伝わってくる絵本です。
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