イチ押し絵本情報

片手だけなくなった赤い手袋の幸せの行方(新刊絵本のご紹介 Vol.361)

2021年11月8日

毎週月曜日は、注目&話題の新刊情報をご紹介していきます!

 片手だけなくなった赤い手袋の幸せの行方

林木林さんの作、岡田千晶さんの絵による絵本『あかいてぶくろ』が出版されました。

見開き

赤い手袋のみぎとひだりは、いつも一緒にちびちゃんの手をあたためていました。ちびちゃんが雪玉をつくる時も、初めて雪だるまをつくった時も、力を合わせて手伝いました。でもある日、ちびちゃんは森でみぎの手袋を落としてしまいます。通りかかったキツネが、手袋を枝にかけておきますが、風で飛ばされてしまい…。

離れ離れになってしまったみぎとひだりの手袋。ちびちゃんの手をあたため続けていくひだりの手袋と、森の小動物達の手を渡っていくみぎの手袋。手袋達の行く末やあり方に、静かな感動が広がるお話です。

<担当編集者からのコメント>
この物語は「幸せのかたちは違っていても、幸せを感じる気持ちは同じ…」という思いを込めて書かれました。林さんから原稿をいただいたのは5年程前です。岡田さんがじっくりと時間をかけて、毛糸を編むように心を込めて描いてくださいました。主人公の手袋とちびちゃんのマフラーにはモデルがいます。ほつれていく手袋を表現するために、実物をほどいたり引っ張ったりされたと伺いました。表紙のハート形の手袋はデザイナーさんのアイデアです。見返しはマフラーの編み柄になっていて、カバー後袖をめくると…!? 絵本全体で物語を楽しんでいただけましたらうれしいです。

ふんわりあたたかそうな赤い手袋の質感や、子ウサギ、野ネズミ、リス達のやわらかそうな毛並みも見どころのひとつ。また、小峰書店のホームページで作者おふたりの制作インタビューが公開されています。チェックしてみてくださいね。

▼小峰書店『あかいてぶくろ』
https://www.komineshoten.co.jp/search/info.php?isbn=9784338261401

▼林木林さんのインタビューはこちら
「親子一緒に言葉で遊ぶ 輝かしいひととき」
▼岡田千晶さんのインタビューはこちら
「主人公の気持ちになって 絵本の世界を表現」


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