毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、昨年テレビ番組で取り上げられて話題となった、浜田桂子さんの『へいわって どんなこと?』。日本、中国、韓国の12人の絵本作家による平和絵本シリーズの第1弾として、2011年に出版された絵本です。
へいわってどんなこと? 「せんそうをしない」「ばくだんなんかおとさない」「おなかが すいたら だれでも ごはんが たべられる」「ともだちと いっしょに べんきょうだって できる」…。様々な視点から平和の意味を問いかけます。
世界各国の子ども達が楽しそうに並ぶ表紙、女の子と男の子が懸命に風船をふくらます扉に続いて、戦争を想起させる絵が見開き3つ続きます。そして、お母さんが男の子を抱きしめる様子が描かれた見開きを境に、今度はどんな状況なら平和と言えるのかが具体的に語られます。
取り上げられているのは、「おもいっきり あそべる」「あさまで ぐっすり ねむれる」など、日常の中にある平和です。平和とは、戦争をしていないことだけを意味するのではなく、一人ひとりの命が大切にされていること、誰もが「生まれてよかった」と思えることなのだ、と気づかせてくれます。
戦争や武器を描いた場面の暗さに対して、たくさんの子ども達がパレードに参加するシーンは明るくカラフルで、平和のすばらしさがひと目でわかるよう表現されています。
平和について考えるきっかけを与えてくれる一冊。親子で読んで、「平和ってどんなことかな?」と語り合ってみてはいかがでしょうか。
<ミーテ会員さんのお声>
ばくだんがこわいということ。せんそうがだめということ。漠然としているが、手をぎゅっとしてきた。子どもなりに何かを感じたんだろう。こういうのを伝えるのに早すぎるということはないのかも。(0歳11か月の男の子のママ)
「日・中・韓 平和絵本」は、日本の絵本作家が中国と韓国の絵本作家に呼びかけ、3か国12人の協力で平和絵本をつくる、というプロジェクトから生まれたシリーズ。国を越えた意見交換を積み重ね、各国の歴史を踏まえて実現したそうです。『へいわって どんなこと?』を含め全10巻あるので、他の絵本もチェックしてみてくださいね。
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