イチ押し絵本情報

「まる さんかく ぞう」意外な組み合わせに驚く認識絵本(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.345)

2021年7月15日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 「まる さんかく ぞう」意外な組み合わせに驚く認識絵本

今回ご紹介する絵本は、及川賢治さんと、竹内繭子さんによる『まるさんかくぞう』。2008年初版の認識絵本の人気作です。

「まる さんかく しかく」「さんかく まる ぞう」…いろいろな形が積み木のように重なって現れます。さて、次はどんな組み合わせかな? 鮮やかな色とシンプルなことばのリズムが楽しい赤ちゃん絵本です。

見開き

「まる さんかく しかく」。赤の小さい三角にピンクの丸、青く大きい四角。ページをめくると「さんかく ぞう まる」。ピンクの小さい三角、おおきなぞう、赤い丸。色や形、大きさの違うものが、縦に3つ、順番を変えて現れます。

一般的な認識絵本と違うのは、丸や三角といった形の中に、ぞうや船、顔、帽子などが登場すること。小さい人達には、大好きなぞうや船や面白い顔が、よく知らないけれどきれいな色の「三角」や「丸」と積み木になって遊んでいるように見えるのでは。積み木遊びの絵本としてくり返し楽しむうちに、色や形や大きさへの認識も深まっていくのです。

もうひとつの独自の魅力は、3つのものが縦に並んでいること。違う形が複数積み重なり、ことばも2~4文字が組み合わさることで、強弱やリズムが生み出されます。絵もことばもテンポがよく、さらに予想できない組み合わせに、次のページをめくりたくなるのです。

「当たり前」がまだ刷り込まれていない小さい子ども達には、楽しくて、知らないことも教えてくれる絵本でしょう。ただ、少し大きくなってきた子どもや大人にとっては、事情が違うようです。

最初はどこかで見たような認識絵本。でも、普通はそこにない「ぞう」が現れます。普通現れないはずのぞうが増え、丸の上に乗り、船に乗り、その船が上下に3つも重なる。頭の中の「当たり前」が少しずつずらされて、違和感が笑いを誘います。「これじゃサーカスの玉乗り」「三角の上じゃ倒れちゃう」と書かれていないことが気になってきたら、絵本にしかけられた遊びにはまった証拠。

ママ・パパも楽しみ始めた時、小さい子ども達にとっては、ママ・パパと楽しさを共有できる、特別な一冊になるのではないでしょうか。

<ミーテ会員さんのお声>
丸や三角の形に加え、大好きなぞうや船などが出てくるページが楽しいみたい。ぞうは「あーあー」なんだって。ページをめくりながら「あーあ、でゅでゅ、クック」など、まるで自分で読んでるみたい。顔が出てきた時にはさらに声が大きくなる。読み方まで工夫してるのかも!? (1歳9か月の男の子のママ)

続編の『いっこ さんこ』は数の認識絵本。なぜか「にこ」が飛ばされている、こちらも予定調和ではない面白さがある認識絵本です。


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