イチ押し絵本情報

小さなやさしいお役立ちおばけ・ジョージー(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.294)

2020年7月16日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 小さなやさしいお役立ちおばけ・ジョージー

今回ご紹介する絵本は、ロバート・ブライトさんによる『おばけのジョージー』。1944年にアメリカで出版され、1978年に光吉夏弥さんの訳で日本に紹介されました。「福音館書店創立60周年記念 復刊世界傑作絵本」のうちの一冊として2013年に復刊しています。

小さな村の小さな家の小さな屋根裏に住む小さなおばけのジョージー。毎晩、同じ時間に階段をミシリといわせ、ドアをギーッといわせていました。ところが…。ジョージーシリーズの第1作です。

見開き

ジョージーの白くてふわふわした姿は、古典的なおばけそのもの。でもお話を読み進めるうちに、ジョージーはまったくおばけらしくないことがわかってきます。

ジョージーは、毎日決まった時間にミシリ、ギーと家鳴りを起こします。それを聞いて、家の住人のホイッティカーさん夫妻は寝室に行き、猫はネズミをとり、フクロウは目を覚ますのです。ジョージーの行動のおかげで、周りが規則正しく生活できる…つまりこの家の一員としての役割があるのです。

ところが家の修理によって、家鳴りが起こらなくなってしまいます。家族や友だちは調子が狂い、ジョージーは居場所を求めて、他の家を回るはめになります。

町の家々を回り、死ぬほど怖い変わり者のじいさんが住む陰気なお屋敷にたどりつきます。ですが、役立つことが好きな小さなおばけには、おばけ屋敷のモデルになりそうな重厚なお屋敷は合いません。結局、ホイッティカーさんの家がまたガタついて家鳴りがするようになり、無事、ジョージーは小さな家に戻ることができるのです。

小さくてやさしくて、友だちがいて家族を大事にしていて、みんなの役に立ちたがっている。おばけらしくないおばけが、ジョージーです。ただ作者のブライトさんが、娘と息子のためにつくったお話と聞くと、納得できるのでは。もし、自分の家におばけが住みついているとしたら…と子ども達が考えた時、ジョージーのように友だちになりたくなるようなおばけがいいに決まっていますよね。

<ミーテ会員さんのお声>
今日は図書館でどっさり借りてきた。上の子に読んだのは『チョコレート工場の秘密』、下の子には『おばけのジョージー』。『ねないこだれだ』を読んで以来、クラシックな白いおばけをこわがる下の子。でもこれは、「やめて、こわい」とは言いませんでした。かわいいもんね。(4歳2か月と9歳0か月の男の子のママ)

おばけのジョージーのシリーズは他に、『おばけのジョージー おおてがら』など児童書が徳間書店から、また2020年の4月にも絵本『おばけのジョージー とびだした けいとだま』が好学社から出版されています。やさしくて友だちが多いジョージーの活躍が楽しめますよ。


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