毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、たるいしまこさんの『きのみのケーキ』です。初版は1992年。14×19cmというかわいらしいサイズも魅力的な、秋にぴったりの絵本です。
森で集めた木の実で、たぬきがケーキをつくりました。とても素晴らしい出来栄えで、ひとりで食べるのはもったいないと思ったたぬきは、一緒に食べようと森の仲間を呼びにいきます。ところが戻ってみると、ケーキがなくなっていて…。
物語の前半はケーキづくり。椅子の上に立ち上がって、レシピ本を見ながら生地を混ぜていますが、おやおや、生地がボールからあふれて床に垂れていたり、テーブルの端では小麦粉がざざーっとこぼれていたり…どうやらこのたぬき、それほど手際がいいわけではなさそうです。でもその分、一生懸命さが伝わってきます。
焼きあがったケーキにどっさりとクリームをのせて、木の実をいっぱい飾ったら、とうとうできあがり! つくった張本人も大満足のおいしそうなケーキです。
後半は、たぬきしか登場しなかった前半とは打って変わって、動物の仲間達がたくさん集って賑やかになります。ケーキがテーブルから忽然となくなったシーンでは、絵本を見ている子ども達も「えっ!?」と驚くことでしょう。慌てて辺りを見回すと、あやしげな後ろ姿を発見。道に落ちていた木の実をたどっていくと…。もちろんラストは安心のハッピーエンド。森の奥での楽しいお茶会で締めくくられています。
ほのぼのとしたストーリーと、やさしくあたたかな絵のタッチで、お話の絵本ですが2歳頃から楽しめます。
<ミーテ会員さんのお声>
日に何度もリクエストされる絵本。はじまりの「あるひ、たぬきは…」や、「あれはなんだ!」などの短い言葉をマネて読むようになった。親も大好きな、森の仲間達のやさしい絵本。(2歳3か月の女の子のママ)
「もりのおくりもの」シリーズは他に『もりのふゆじたく』と『あたたかいおくりもの』の全3冊。『もりのふゆじたく』『きのみのケーキ』『あたたかいおくりもの』の順で、秋からクリスマスの時期に読むのがおすすめです。
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