毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、いりやまさとしさんの『ぴよちゃんのかくれんぼ』。4月に発売から15年目を迎えた、累計300万部の「ぴよちゃん」シリーズの第1作です。
ちらっとしっぽが見えているのは、だあれかな? いぬさんかな? それとも、ねこさんかな? ぴよちゃんと一緒に、赤ちゃんが大好きなかくれんぼ遊びをしましょう。親子で遊べる楽しいしかけ絵本です。
明るい黄色でふわふわと柔らかそうなヒヨコのぴよちゃん。クリッとしたつぶらな瞳が「あそぼ」と誘うようにこちらを見ています。ページを開くと、ブタにヒツジ、ネコ、イヌ、ウシの子ども達が集まってきて、かくれんぼが始まります。
最初のオニはぴよちゃん。動物達は、各ページのしかけの中に隠れています。子ども達は、ちらりと見えるしっぽや耳などをヒントに(写真上)しかけをめくって、動物達を見つけます(写真下)。「どこかな?」「いた!」。ぴよちゃんが、親子のやりとり遊びの橋渡し。子ども達は、お話を聞きながら、ぴよちゃんと一緒に遊んでいると感じることでしょう。「もう1回!」と子ども達からねだられるはずです。
親にとっては、ぴよちゃんの愛らしさは子どもそのもの。羽や毛の手触りを感じる繊細なラインとやさしい色合いで、やさしく柔らかく愛らしく描かれたぴよちゃんと動物の子ども達。見ているだけで、穏やかな気持ちになってきます。
シリーズ最初の『ぴよちゃんのかくれんぼ』と『ぴよちゃんのおかあさんどこ?』(※現在、書籍は品切れ重版未定で、代わりに電子版が出版)は、作者のいりやまさとしさんの最初のお子さんが1歳の時に出版されたそう。いりやまさんはミーテカフェインタビューの中で、「目の前にいる息子と子どもの頃の自分を重ね合わせて共通項を見つけることで、絵本づくりのヒントにしています」と語っています。「おかあさんどこ?」はご自身の子どもの頃の記憶から、『ぴよちゃんのおやすみなさい』は、家族旅行で出かけた牧場で着想を得たそう。ぴよちゃんが長く愛され続けているのは、作品づくりがご自身の子育ての経験に裏付けられているからでもあるのでしょう。
「ぴよちゃん」の絵本は、中でも人気の『ふわふわだあれ?』など、赤ちゃん絵本が中心です。同時にお話絵本も根強い人気があって、『ぴよちゃんとひまわり』は、今年小学2年生の道徳の教科書に掲載されました。ひまわりの種とぴよちゃんの交流を描いた心あたたまるお話です。子どもの年齢が上がり、ぴよちゃんから卒業してしまったことを寂しく思っている方も、ぜひお子さんと一緒に読んでみては。ぴよちゃんの愛らしさと相まって、グッと込み上げるものがありますよ。
<ミーテ会員さんのお声>
今晩の寝かしつけで『ぴよちゃんのかくれんぼ』を読んでいる時に、娘が「にゃんにゃん」とはっきり聞き取れる声で言いました! 初めてものの名前が出たうれしさに、読み聞かせそっちのけで「にゃんにゃんだねーっ!」と抱きしめてしまいました!
しかも、ネコが隠れているしかけを自分であけて「いた…にゃんにゃん」ですって~。いきなりの二語文!? うれしいびっくりだったなぁ。(1歳2か月の女の子のママ)
いりやまさんのお子さん達と共に育ってきた「ぴよちゃん」シリーズも15年。4月20日前後から、全国の書店で、15周年を記念したフェアを開催。フェア特典として、いりやまさん描きおろしのメッセージカードが用意されているそうです。数量限定とのことなので、気になる方はお早めに。
▼いりやまさとしさんのインタビューはこちら
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