毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介する絵本は、岸田衿子さんと長野博一さんによる『なにをたべてきたの?』。1978年発行されて以来、たくさんの親子に愛され続けてきた絵本です。
おなかがすいたしろぶたくん。リンゴを食べたら、おなかのあたりに赤い色が見えてきました。メロンやブドウを食べると、緑や紫の色が見えて、しろぶたくんはきれいになっていきます。でも最後にあるものを食べたら…。
しろぶたくんが食べ物を食べるとお腹にきれいな色が浮かびます。まずはリンゴで赤い丸。そうしたら次は? シンプルな好奇心が、お話を進める推進力です。次々食べて、しろぶたくんはどんどんきれいに。
リンゴは赤、メロンは緑、ブドウは紫…と、小さい子にとって身近な食べ物によく知っている色。つまり、子ども達が簡単に頭に思い浮かべられるものです。二度三度と読むうちに覚えて、おなかの丸の色を頼りに「これはリンゴ、これは…」と言い出す子もいるでしょう。
また、しろぶたくんの表情や動きはとってもユーモラス。食べ物を食べるシーンは、しろぶたくんの顔のアップです。食べ物を前にしたしろぶたくんの、表情豊かなこと! 心からうれしそうです。そして最後には食べ物ではないものまで食べてしまい、目を白黒させてひっくりかえります。そんな姿を見るにつけ食べることが大好きなんだなと、しろぶたくんの人となりを想像してしまうのではないでしょうか。
白いバックに選び抜かれた線で描かれ、使われている色が限定されていることも、想像の余地をたっぷりと残しています。「次は何を食べるのかな?」「何食べたら何色が出てくるのかな?」。絵本を介して、自然と子どもとの会話が弾むことでしょう。
<ミーテ会員さんのお声>
兄妹ともに大好きな絵本。「せっけんをいただきまーす!」の場面で、妹は一緒にあむあむと食べるふり。お兄ちゃんは「せっけんは食べちゃだめだよぉ!!」って必死に止める。兄妹のリアクションがそれぞれ違って面白い! もしかしたらそんなやりとりも込みで楽しんでいるのかも?(2歳8か月の女の子と5歳5か月の男の子のママ)
絵本を読み終わった後、画用紙にしろぶたくんの輪郭を描いて、子ども達におなかの中を自由に描かせてあげるのも楽しいかもしれませんね。
無料会員登録後は、過去の「絵本子育て相談室」など、
様々な絵本情報が読み放題!
ぜひミーテにご登録ください♪