イチ押し絵本情報

ほのぼの楽しい電車の絵本(ロングセラー&名作ピックアップ Vol.153)

2017年10月12日

毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。

 ほのぼの楽しい電車の絵本

今回は、とよたかずひこさんの『でんしゃにのって』をご紹介します。初版は1997年。以来20年にわたって多くの親子に愛されてきた人気作です。

うららちゃんがひとりで電車に乗って、おばあちゃんに会いにいきます。電車が駅に止まるたび、いろんな動物たちが次々と乗ってきて、いつの間にやら満員に。そのうちみんなで、うとうと居眠りを始めてしまって…。うららちゃんは、ちゃんと目的の駅で降りられるでしょうか?

見開き

電車の絵本と言っても、電車の外観が描かれているのは最後の見開きだけで、お話のほとんどは、うららちゃんの乗っている車両の中だけで展開します。電車の臨場感を伝えるのは、「ガタゴトーガタゴトー」という音と、次の駅を伝えるアナウンス。読み聞かせを聞いている子どもは、きっと自分も一緒に電車に乗っているような気分になるのでしょう。

「わにだ」駅でワニが乗り、「くまだ」駅でクマが乗り…楽しい駅名で笑わせつつ、電車は進んでいきます。ひとりきりだった座席がどんどんぎゅうぎゅうになっていく様子もユニーク。うららちゃんが電車を降りる際のハプニング、おばあちゃんと出会えた安心感など、シンプルながら子どもが喜ぶ要素がいっぱい詰まった絵本です。

動物達が「はい、おじゃましますよ」と言って電車に乗り込んでくるのは、作者のとよたかずひこさんが子どもの頃に見た光景がもとになっているとか。制作エピソードをインタビューで語ってくださっているので、ぜひご覧くださいね。

<ミーテ会員さんのお声>
息子は背表紙を見るだけで『でんしゃにのって』だとわかるらしい。「はい、おじゃましますよ」と「シュー」と「ありがとう」のところが好きで、覚えて言う。特に、電車が止まる場面の「シュー」が大好き。昨日も読み聞かせの途中で歩き回ってたけど、戻ってきて「シュー」と言った。歩き回っててもよく聞いてるし、覚えてる!(1歳11か月の男の子のママ)

うららちゃんは電車の他にもボート三輪車馬車いかだなど、様々な乗り物に乗っています。シリーズ完結編となる6作目では、なんとかごに乗ってお出かけ! どれもほのぼのとしたお話で、心が和みますよ。

▼とよたかずひこさんのインタビューはこちら
「絵本を通じて、子どもにエネルギーを与えたい」


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