毎週木曜日は、ママ世代にとっても懐かしい、世代を超えたロングセラー&名作絵本をご紹介します。
今回ご紹介するのは、1994年に出版された島田ゆかさんのデビュー作『バムとケロのにちようび』。小型版も含め累計580万部を誇る人気絵本「バムとケロ」シリーズの第1作です。
雨の日曜日。犬のバムは、家で本を読むことにします。でもその前に、散らかった部屋を片付けてお菓子を用意しよう、と思っていたら、カエルのケロちゃんが、どろんこびちゃびちゃになって帰ってきて…。
穏やかで面倒見のいいバムと、やりたい放題のいたずらっ子、ケロ。ふたりがおうちの中で過ごす雨の一日が描かれています。一緒にお風呂に入ったり、おやつのドーナツをつくったり、読む本を選びに真っ暗な屋根裏部屋に行ったり…「きゃ~~っ!!」と思わず大声をあげてしまうようなハプニングも盛り込まれた、楽しいお話です。
個性豊かなキャラクター達や、漫画風のコマ割りを使ったテンポのいい展開など、島田ゆかさんの作品の魅力はいろいろとありますが、特筆すべきはやはり、隅々まで細かく描かれた絵。カーテンやクッション、ラグなどのファブリックもひとつひとつ丁寧にデザインされていますし、ソファの足がまさに足の形をしていたり、小さなテーブルが長靴を履いていたり、バスタブが犬の形だったりと、ユーモア漂う家具がところどころに配置されているのも、見どころのひとつです。
さらにじっくり見てみると、ページの片隅で気ままに遊んでいるサブキャラクターの存在にも気づくはず。ソファの後ろの壁に飾られている額の絵も、実はページが進むごとにちょっとずつ変化していたりします。ストーリーの本筋とは関係ない部分でも遊び心満載。開くたびに「あれ? こんなところに、こんな子が遊んでるよ!」と新たな発見があるからこそ、何度もじっくりと、隅々まで見てみたくなるのでしょう。
<ミーテ会員さんのお声>
今日の読み聞かせは娘のお気に入り絵本『バムとケロのにちようび』。普段自分がやったらいけないとわかっていることを、次々にケロがしてしまう様子を見て、ちょっと爽快なのかも? ニヤニヤしながら、何度も何度も読んでほしがります。(3歳4か月の女の子のママ)
『バムとケロのそらのたび』、『バムとケロのさむいあさ』など、「バムとケロ」シリーズは全5作ありますが、キャラクターはシリーズを越えてあちらこちらに登場しています。「バムとケロ」の世界にハマった方はぜひ、『かばんうりのガラゴ』や『うちにかえったガラゴ』も読んでみてくださいね!
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